| Home |
2010.08.15
日本電産トーソク
7728日本電産トーソク(東証1部) 1869円(8月13日終値)
日本電産トーソクは7月23日に4-6月期決算を発表するとともに、2011年3月期の業績についても、上方修正した。ただこの修正額は4-6月期の予定超過分を通期の予定額に単純に上乗せしただけなので、控え目すぎ、早晩再度上方修正することは必至と見られている。
こういう状況下、四季報速報が8月11日、同社の今期業績見通しを、独自に増額してきた、あわせて来期見通しも、現行四季報の数字から大幅に上乗せした数字に変えてきた。
これを受けての株価はどうなったかというと、同日は日経平均の258円安もあって71円安、翌日は全般安の中、52円高したものの翌々日16円安で、まあ、このことは、ほとんど織り込まれてないと見ていいだろう。
四季報速報を待つまでもなく、同社の業績は絶好調、再増額必至で、私の読みを示すと、1株利益は今期140円強~150円(会社側の上方修正後の数字は132.5円)、来期165円~185円。今期も残すところ7か月余りということもあり、同社のような急成長企業は、来期の数字を使うほうが、むしろ妥当だろう。来期1株利益を、四季報速報も参考に177円とするとPERは10.56倍となる。
全上場企業の中でも、もっとも成長力のある企業の一つ日本電産、そのグループ企業の中でも最も期待できるトーソクのPERが10倍そこそこというのは、どう見ても異常というしかない。なぜこれだけ低PERなのか。一般に個人投資家は逆張りだと言われる。こう言うと聞こえはいいが、少し厳しい言い方をすれば、株価を判断するものさしをもたないから、下げたら割安、上げたら割高と単純に判断しがちだからではないか。また大和証券の投資家向け情報で、トーソクについて割高という判定をしているが、これも同様の考え方に基づくものではないかということは、以前に書いた。
要するに、たいした根拠もなく低評価に放置されているのである。早晩見直されるのは必至だろう。
企業規模の違いすぎるソニーやパナソニックと比べても、あまり意味がないという考え方もあろうが、親会社の日本電産とソニー、パナソニックなら、そう違和感はないだろう。四季報を開いて、業績の推移を比べられたし。5年前(2006年3月期)に比べ、売り上げも経常利益(税前利益)も日本電産は大きく伸びているのに対し、2社は逆に減らしている。いわんやトーソクにいたっては、経常利益では5年前の18.72億円から50億円に迫る勢いである。
ちなみに、トーソク以外の各社の今期予想PERを示すと、鎌倉式実質値で(表面上の数字は、ソニー、パナソニックはさらに大幅アップしてしまう)、ソニー28倍強、パナソニック22倍弱、日本電産17倍弱である。
決算短信を元に、材料をいくつか記しておこう。
自動車部品では、今期、中国で新規の顧客に部品供給を予定、来期以降急拡大が見込まれるとしている。
ハイブリッド車、電気自動車への対応も強化
ベトナムで新会社設立、本年4月から生産開始
中国では子会社を増資、新工場建設、2011年6月稼動予定
同社の設備投資額は前期実績で対売り上げの10パーセント強、これに対しソニー、富士通はともに2.6パーセント程度(これではサムスンと渡り合えないわけだ、法人税減税で解決する問題ではない)。残念なことに、いつでも調べられると思っていた今期以降のトーソクの設備投資予定の数字が、HPのどこを探しても出てこないので、細かい数字は示せないが、以前東証の適時情報開示で見た記憶では、これがとてつもないものだった。
要するに私の言いたいのは、同社の前途は洋洋であり、株価も、波乱はあろうが、少なくとも、ある程度長い目で見れば、大きく居所を変えるのは、ほぼ確実だろうということ。
本腰を入れて株を買う時期ではないのを承知しながら、この時期でも、ある程度のリスク覚悟なら買える数少ない銘柄として、あえて取り上げる次第だ。
16日以降の相場は、依然予断を許さない。ただ、ほかの銘柄と比べた場合、トーソクのほうが、ほとんどの場合、いいパフォーマンスをあげるだろう。よって、この株を買う場合、他の持ち株を最低でもその分減らすことをお勧めする。ここ一貫して述べているように「基本姿勢としては10月まではお休み」だからだ。要するに、今は運用額は増やさない、、むしろ減らし気味にされたいということである。
もし、買うのなら、このトーソクのように、株不足で逆日歩付き(信用で買うと、13日で言うと1株につき0.1円入る)、PER10倍そこそこの株に、他の持ち株を置き換えることは、現状維持に比べ、かなりの高確率で、いい結果をもたらすと見るからである。
これは、私が「猛獣もし戦わば」式売却法として『4勝1敗の株』で書いた理屈と同じことである。読者諸氏の持ち株より、トーソクの方が勝つだろうということである。
8月15日 20時30分記
日本電産トーソクは7月23日に4-6月期決算を発表するとともに、2011年3月期の業績についても、上方修正した。ただこの修正額は4-6月期の予定超過分を通期の予定額に単純に上乗せしただけなので、控え目すぎ、早晩再度上方修正することは必至と見られている。
こういう状況下、四季報速報が8月11日、同社の今期業績見通しを、独自に増額してきた、あわせて来期見通しも、現行四季報の数字から大幅に上乗せした数字に変えてきた。
これを受けての株価はどうなったかというと、同日は日経平均の258円安もあって71円安、翌日は全般安の中、52円高したものの翌々日16円安で、まあ、このことは、ほとんど織り込まれてないと見ていいだろう。
四季報速報を待つまでもなく、同社の業績は絶好調、再増額必至で、私の読みを示すと、1株利益は今期140円強~150円(会社側の上方修正後の数字は132.5円)、来期165円~185円。今期も残すところ7か月余りということもあり、同社のような急成長企業は、来期の数字を使うほうが、むしろ妥当だろう。来期1株利益を、四季報速報も参考に177円とするとPERは10.56倍となる。
全上場企業の中でも、もっとも成長力のある企業の一つ日本電産、そのグループ企業の中でも最も期待できるトーソクのPERが10倍そこそこというのは、どう見ても異常というしかない。なぜこれだけ低PERなのか。一般に個人投資家は逆張りだと言われる。こう言うと聞こえはいいが、少し厳しい言い方をすれば、株価を判断するものさしをもたないから、下げたら割安、上げたら割高と単純に判断しがちだからではないか。また大和証券の投資家向け情報で、トーソクについて割高という判定をしているが、これも同様の考え方に基づくものではないかということは、以前に書いた。
要するに、たいした根拠もなく低評価に放置されているのである。早晩見直されるのは必至だろう。
企業規模の違いすぎるソニーやパナソニックと比べても、あまり意味がないという考え方もあろうが、親会社の日本電産とソニー、パナソニックなら、そう違和感はないだろう。四季報を開いて、業績の推移を比べられたし。5年前(2006年3月期)に比べ、売り上げも経常利益(税前利益)も日本電産は大きく伸びているのに対し、2社は逆に減らしている。いわんやトーソクにいたっては、経常利益では5年前の18.72億円から50億円に迫る勢いである。
ちなみに、トーソク以外の各社の今期予想PERを示すと、鎌倉式実質値で(表面上の数字は、ソニー、パナソニックはさらに大幅アップしてしまう)、ソニー28倍強、パナソニック22倍弱、日本電産17倍弱である。
決算短信を元に、材料をいくつか記しておこう。
自動車部品では、今期、中国で新規の顧客に部品供給を予定、来期以降急拡大が見込まれるとしている。
ハイブリッド車、電気自動車への対応も強化
ベトナムで新会社設立、本年4月から生産開始
中国では子会社を増資、新工場建設、2011年6月稼動予定
同社の設備投資額は前期実績で対売り上げの10パーセント強、これに対しソニー、富士通はともに2.6パーセント程度(これではサムスンと渡り合えないわけだ、法人税減税で解決する問題ではない)。残念なことに、いつでも調べられると思っていた今期以降のトーソクの設備投資予定の数字が、HPのどこを探しても出てこないので、細かい数字は示せないが、以前東証の適時情報開示で見た記憶では、これがとてつもないものだった。
要するに私の言いたいのは、同社の前途は洋洋であり、株価も、波乱はあろうが、少なくとも、ある程度長い目で見れば、大きく居所を変えるのは、ほぼ確実だろうということ。
本腰を入れて株を買う時期ではないのを承知しながら、この時期でも、ある程度のリスク覚悟なら買える数少ない銘柄として、あえて取り上げる次第だ。
16日以降の相場は、依然予断を許さない。ただ、ほかの銘柄と比べた場合、トーソクのほうが、ほとんどの場合、いいパフォーマンスをあげるだろう。よって、この株を買う場合、他の持ち株を最低でもその分減らすことをお勧めする。ここ一貫して述べているように「基本姿勢としては10月まではお休み」だからだ。要するに、今は運用額は増やさない、、むしろ減らし気味にされたいということである。
もし、買うのなら、このトーソクのように、株不足で逆日歩付き(信用で買うと、13日で言うと1株につき0.1円入る)、PER10倍そこそこの株に、他の持ち株を置き換えることは、現状維持に比べ、かなりの高確率で、いい結果をもたらすと見るからである。
これは、私が「猛獣もし戦わば」式売却法として『4勝1敗の株』で書いた理屈と同じことである。読者諸氏の持ち株より、トーソクの方が勝つだろうということである。
8月15日 20時30分記
鎌倉雄介
> いつも参考にしております。
> また遊びにきます。
> ありがとうございます。
コメント、ありがとうございます。
パソコンに不慣れで、返信のやり方わからず、遅くなり失礼しました。
相場は、難しい展開が続きますが、しばらくは辛抱のときと思います。
あせらず、好機到来を待つというスタンスで。
> また遊びにきます。
> ありがとうございます。
コメント、ありがとうございます。
パソコンに不慣れで、返信のやり方わからず、遅くなり失礼しました。
相場は、難しい展開が続きますが、しばらくは辛抱のときと思います。
あせらず、好機到来を待つというスタンスで。
2010/08/23 Mon 11:11 URL [ Edit ]
匿名希望A
ユーレットで該当企業を調べていて,
データがよく集められているなぁと感心していた矢先、
さらにこちらのコメントを見て感服いたしました。
これからも勉強させて頂きます。
データがよく集められているなぁと感心していた矢先、
さらにこちらのコメントを見て感服いたしました。
これからも勉強させて頂きます。
2010/09/09 Thu 00:48 URL [ Edit ]
鎌倉雄介
過分なお褒めの言葉、ありがとうございます。
真実はいつか勝つの信念のもと、鎌倉理論に基づき、具体的に客観的に分析することを心がけています。
真実はいつか勝つの信念のもと、鎌倉理論に基づき、具体的に客観的に分析することを心がけています。
2010/09/09 Thu 16:50 URL [ Edit ]
| Home |