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高木聖子は難問・奇問の類だったのか、気付いてくれた方が少なかったようで、タカギセイコー(推)は、前日ではなく29日に至って、がぜん、人気化、買い気配から1893△87で寄り付き、1972円まであって1950△104(JQ値上がり率30位)。
注目点だが、今回はEV関連の材料ではなく、PERについて考察してみよう。

以下の表は、四季報から作成している。数字の単位は1株益の円以外は100万円。

決算期 経常利益 純利益 1株益
2018.3   2290    1520   559.5

2022.3予  2250    700   254.5
2023.3予  2450    1100   399.9

ヤフーファイナンスではPER(会社予想)として7.64倍。これは株価の1950円を2022年3月期の1株益255.11円(会社発表の数字=四季報の数字とは微妙に違う)で割って算出したもの。

では、鎌倉理論に従い実質1株利益をもとに算出すると、どうなるか。
2022年3月期の経常利益2250の0.7をみなし純利益とするので2250×0.7=1575。純利益700で1株益254.5円なので、
比例計算で実質1株益は
(1575÷700)×254.5=572.6
よって実質PERは1950÷572.6=3.41
で3.41倍となる。
さらに2021年12月も終わろうとしている今の時期、決算数字は2022年3月期ではなく2023年3月期のものを使うべきというのも、鎌倉理論の強調するところだ。
途中経過は省き結果を示すと、23年3月期の実質1株益は623.4円にもなる。実質PERは3.13倍になる。
このように、ヤフーファイナンスの数字と大きく異なった理由は、棚卸評価損等の特損がかさんだことによる。こういう特損は一過性のものなので、基本的には無視というのが、鎌倉理論のわけだが、最新の理論では、あまりに大きく乖離している場合は、例外的に、名目1株益と実質1株益の平均にする。
名目1株益399.9円
実質1株益623.4円
平均は511.7円。
この511.7円で計算した実質PERは3.81倍

注=最初の表の2018年3月期の決算数字を見ると、経常利益の2290に対し純利益は1520で、これは経常利益の66.4%になる。ここ数年は特損がかさんでいるが、早晩、元に戻り純利益は経常利益の7割弱になるであろう。

EV関連の小型株人気は、依然燃えさかっていて、ユニバンスは950円まであって907△104(東証2部値上がり率2位)、児玉化学も474△33、菊水電子も1506円まであって1476△26と、そろって大きく上げた。そしてニューフェースとしてタカギセイコーも出現したわけである。タカギセイコーの場合、上述のように、超低PERの上、大底から出直ってきたばかりという観点からすると、相場はまだ始まったばかりということになりそうだ。年初来高値2490円は高嶺の花とばかりは言えないだろう。

【有終の美3銘柄の値動き】  推奨時株価(直後の寄り付き値)→12.29日終値 の形で示す。
クロスキャット(推)=1772円(1845円)→1895円
テクノスマート(推)=1487円(1516円)→1521円
タカギセイコー(推)=1846円(1893円)→1950円
いずれも順調に上げている。
持ち株に加えたりポートフォリオの中核にされたりした方は、まずは大成功だったわけである。
付け足し的に言及した三社電機は1043▼3だった。これは、この日、道場銘柄は大幅高となったわけだが、日経平均はそれなりに下げ、特に半導体関連は軒並み安になった余波を食らったためである。半導体株の場合、こうした日にこそ仕込んでおくと、大体において好結果を生んでいる。そう思って、私は朝方かなり買い増した(含み損になったわけだが)後、下げたので、大引けで、さらに少し買い増した。

12月29日 23時40分記
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