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今回の大震災で、政府、原子力保安院、原子力安全委員会、東電等々のあまりの無能さ、いい加減さには、その実態が分かれば分かるほど、怒りを通り越して、絶望感に包まれてしまう。

これだけ日本および日本人の劣化というかだめ加減が白日の下にさらされているというのに、なおほとんどの人がそれに気付いていないのか、あのアソーじゃああるまいに、まだ「日本の底力」と言ったり、原発の技術で日本が世界トップレベルなのは疑いがありません的なことを大真面目に言ったりしているのには、唖然とする。

もはや福島第一原発事故の解決は米および米軍、仏アレバ社頼みになったかにさえみえる。
原発の放射能汚染物質の処理くらいロボットで出来そうなもんではないかとずっと思って来たが、今日ようやく真実が分かった。東海原発の事故か何かで日本もロボットを作ったのだが、今回引っ張り出したら、メンテナンスをやってなかったため、使用不能なのだという。結局アレバから提供してもらうようだ。こっちの方が、日本製のよりはるかに立派そうだった。エッフェル塔と東京タワーの差ですな。

思い起こせば、風力発電の材料を昔調べていて、あるメーカーに、ライバル企業は?と聞いたら「もともとヨーロッパのものなんで、あっちの方が強敵ですね」と言ってたのを思い出した。原発などGEとかウェスチング・ハウスとかの技術を導入して日立や東芝が作り始めたものだったのではないか。

何でも、日本のものづくりは世界一と今でも思っているとしたら、とんでもない間違いだろう。もともと世界一でなかったように思うが、そうだったとしても学力の国際比較で激落するのと歩を合わせて、日本の力はあらゆるところで落ちているのだ。我々は、自分たちの置かれている位置をしっかり正しく認識して、根性を叩き直さないと、おしまいなのではないか。

「日本は強い国」、「日本の力を信じてる」と、あまりに空疎な言葉に続き「ニッポン、ニッポン」と虚ろな声がTVから流れると、私はもうどうしようのない情けなさ、恥ずかしさに身悶えする。

前置きが例によって長くなりすぎた。

言いたかったのは、日本人の意思決定のありえないような遅さである。
数日前、中国大使が日本の対応の遅さのため、震災支援物資を送り届けるのが遅れたと、わざわざ記者会見をして、怒りをぶちまけた。ロシアの原子力の専門家も「ロシア人なら5分で済んでしまうようなことでも、日本では(中略)何も決定できない」とイズべスチア紙に話したという(『週刊文春』4月7日号)。

今日本が、世界の輸出市場で韓国に圧倒されつつあるのも、為替相場以上に、この意思決定の遅さに起因することは、眼力のある人ならご存知のことだろう。私はもうかなり前から自動車でさえ危ない(対韓国との競争で)と言い続けているが、これを裏付ける事実がまた出て来た。2010年にEUで発売された自動車1台あたりCO2排出量ランキングが今日の新聞に出ているが、これで見るとトヨタ2位、スズキ6位、ホンダ10位、日産11位、マツダ13位。現代自は7位とホンダ、日産、マツダより上なのだ。

思えば、下田沖にペリー率いる黒船が来たとき、幕府はおたつき、ああだこうだと会議だけして時間を浪費、早くしろとせかし怒るペリーをなだめ待たせ続けたのだった。堪忍袋の緒が切れる寸前にようやく返事をした。
決断力のなさ、決断の異常な遅さは、古来、日本のおはこなのであった。

一昔前までは、こういう日本人の性向もときにプラスに働き、功罪半ばだったのかもしれない。しかし技術の進歩等、何もかも猛スピードの現代、これは大いなるマイナス以外の何物でもない。

とてつもなく世界から遅れ、劣化してしまった「とてつもない日本」であることを自覚して、自己改造と猛勉強に励まないと、我らは日本病に蝕まれた超老人国になり下がり、中国、韓国に侮られ、しょんぼりひなたぼっこに時間をつぶすことになるだろう。


「日本の力を信じ」ていてよかった時は、過去のことなのだ。
「目を醒ませ日本」、「一からやり直そう日本」。
我々の置かれている「今」は、苦しくとも、まさにそういう時なのだ。

3月31日 23時25分記
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