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相場は、依然として米中貿易交渉をめぐる米中のせめぎあいに翻弄されている。
10日の13時00分(日本時間)が期限だったわけだが、ここまででの解決なしとなって、以降、日経平均等は急速に下げ幅を拡大、227円安まで下げた。その後は、落ち着きをとり戻り、終値は57円(0.27%)安。JQ,マザーズも小幅安だった。
どの市場も騰落銘柄数はほぼ同数(東証1部は値上がり銘柄数の方が多かった。)で、結局、この日に日本株は、どの市場も実質横ばいだったとみていいだろう。

これは、交渉期限通過とは言え、これで一気に緊張が大きく高まり、とめどない貿易戦争・関税引き上げ合戦に突入というわけではなく、今後もなお、双方、腹を探り合いながらのぎりぎりの交渉が続くと見られているからだろう。その中で、どこかで急転直下、折り合うこともなくはないし、逆にじりじり情勢は悪化、決裂に近いような抜き差しならない状況に陥ることもありうるだろう。

【決算と株価】
前日(09日)、引け後に決算を発表したテイカ(推)は買い気配から2496△200で寄り付き、2503円まであったが、その後2318円まで急落、終値は2352△56だった。寄り付き値なら高値なりと比べて、あまりに下押したことはショックはショックだが、それでも、この地合いで、かなりのプラスで引けたことで、今回の決算が好決算と認知されたと見ていいわけで、これは、今後の株価にとって心強い。
何せ、決算が出て、それが市場で〇とみられるか×とみられるかで、その後の展開は全く違ってくるからである。注意すべきは、好決算だったか悪決算だったかではなく、市場が〇と判定したか×と判定したか、なのである。

09日引け後等に決算を発表、株価が大きく動いた銘柄について調べた。

7820 ニホンフラッシュ(10日9時35分発表)=前期は経常利益で会社予想を下回ったが、今期予想は同前期比25.8%の大幅増益予想。
株価は2510△500(ストップ高)
3784 ヴィンクス(09日引け後発表)=第1四半期決算の発表。経常利益は前年同期の2.3倍。通期予想は据え置き。
株価は1270△209
3788 GMOクラウド=(09日引け後発表)=第1四半期決算を発表。経常利益は前年同期比12.4%増。通期予想(前年同期比経常4.0%増)は据え置き。
株価は3705▼495
3762 テクマトリックス(09日引け後発表)=前期は経常利益で14.5%増益で会社予想の5.6%増益予想を大きく上回った。今期予想は4.6%増益予想で四季報予想をかなり下回った。
株価は1722▼230

これを見てどういう感想を持たれただろう。

ニホンフラッシュは、前期が予想を下回ったものの今期予想は大増益。テイカに相通じるものがあるが、今期の増益率がテイカをかなり上回る(前期のダメさもテイカ以上)。テイカが56円高ならニホンフラッシュはせいぜい300円高。ニホンフラッシュが500円高ならテイカは250円高が妥当か。
ヴィンクスは上げすぎの感無きにしもあらずだが、まあこんなものか。
GMOクラウドは、いくら何でも下げ過ぎ。地合いを考慮してもせいぜい150円安が妥当か。
テクマトリックスは、GMOクラウド同様下げ過ぎだろう。100円安かせいぜい150円安が妥当か。

いくら妥当なのはこれくらいと言ってみても、事実は事実として受け入れるしかない。その事実は、上記のように、かなり常軌を逸しているのだから始末に悪い。投資家は、株価が、このようにある意味、理不尽に動くことを頭に入れて投資するしかないわけである。

為替が1ドル110円を割り込んでいるわけだが、多くに企業が想定レートを110円程度にしている中、東京応化(推)は105円にしている。これが評価されるのを期待しよう。

13日の株価がどう動くのか、予想が難しい(先物は、一応、大幅高になってはいる)。
いずれにせよ、薄暗がりを手探りでのろのろ進むような状況がなお続いているわけで、どこに地雷が埋まっているか分からないと覚悟して、慎重に対処したい。

5月12日 23時39分記
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