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>林野庁は国産材の供給量を2025年には現在の1.4倍に増やす計画を掲げる。木材の自給率は現在36.1%と5年前に比べ倍増しているわけだが、林野庁は上記のような支援策でさらなる引き上げを目指す
と、1.21日付けで書いた(日経の記事を要約)わけだが、以前書いた自分の記事(当ブログ2014年7月30日~8.29日2015年1.27日等の太平製作に関するもの。キクカワへの言及も何回かある)を見返していたら、国は木材自給率50%という目標を掲げていることが分かった。

それはともかく、投資家にとって重要なのは木材自給率より、木材の国内生産量である。
そこでこれが近年、どのように推移しているのかを調べてみた。

木材の国内生産(単位=万㎥)

2002年=1692(ボトム)
2008年=1942(ピーク)
2009年=1827(反落)

この後2010年に増加に転じると、以降は2017年まで8年連続で増加は続いているわけである(下表)。

            対前年比増加率
2010年=1892     + 3.5% 
2011年=2009     + 6.2% 
2012年=2031     + 1.1% 
2013年=2173     + 7.0% 
2014年=2365     + 8.8% 
2015年=2492     + 5.4% 
2016年=2714     + 8.4% 
2017年=2953     + 8.8% 

毎年着実に増加が続いているわけだが、特に2013年以降はほぼ毎年約8%という驚異的な増加が続いている。
人口減でデフレもなお終息したと言えない日本で、このように高成長が続いている品目があるのは、まさに驚きだ。しかも、今後もこの傾向が続きそうなのも、ほぼ確実だ。
なぜなら、
①世界的には、木材の丸太での輸出が禁止傾向にあり、日本は需要に見合った木材輸入が困難になっている。
②上記のこともあって、世界的に木材価格が上昇傾向にあり、連れて日本産木材には価格競争力が出てきた。
③国内の人工林は「主伐期」(切り時)」にあり、需要にこたえられる。
④国も国産木材の活用を促す施策を積極的にとっている。

そこで、木材生産量と、キクカワ、太平製作の業績との関係を調べてみた。

両社の2003年3月期~2016年3月期の業績が木材生産量と、どう連関しているかを、古い四季報を取り出して調べたわけである。
そうすると、かなり密接に関係(木材生産量が多くなれば好業績、逆は業績悪化)していることが読み取れた。特に太平製作の場合、それが顕著だった。これは太平製作の場合、住宅建材14%以外は木材関連なのに対し、キクカワの場合34%は工作機械なことが影響しているのであろう(輸出比率は両社とも約30%)。

このように、分析してくると、日本の木材需要は国の国産木材活用推進策の後押しもあり、今後も高い伸びはほぼ確実だ.。木のぬくもりは好評で、特に学校、老健施設等、公共建築物では、大規模なものも含め、近年、活発に木造建築物が建設されている。規制緩和で3階建ても増えている。将来的には、マンションなどでも、もっと木材が使用される方向とみてよい。

このような好環境のもと、

キクカワは無人製材設備 "クリアシステム-i" [日本木工機械展技術優秀賞受賞]、"スーパークリアシステム" [特許]を武器に、売り上げを急速に伸ばしているわけである。人手不足にもこたえるIoT活用の無人機であり、今期後半に新工場が稼働するので、さらに売り上げは大きく伸びよう。

太平製作も負けてはいない。省人化した木工新機種をかねてより開発中なのである。
キクカワと太平では作っている機械はかなり(あるいはまったく)違っていると思われるが、ある意味、太平のこの新機種はキクカワのヒット商品への対抗製品とも言えなくはないだろう。これに関しては詳しくは後日。

1月23日 20時24分記

これまでいろいろ書いてきたようなわけで、私はキクカワ、太平製作は、ここからも大きく上げるとみているわけだが、しかしこれだけ上げるとリスクも増大することは言うまでもない。
最近、もうずいぶん前に推奨した銘柄(熊大マグネシウムというのだから不二サッシのことだろう)について泣き言を書いている方がいる。2013年6月に153円で推奨、9月には435円になっているわけだから、文句のつけようがないわけだが、この常識が通じない方がいるわけである。夢の街(同様大成功の推奨銘柄である)についても、どこかで苦情的な書き込みを見た記憶がある。「その後もあれだけ強く勧めた」的な言い方も常套句だ。結局大化けしても、その後大きく下げると、自分が売りそびれただけなのに、小生に八つ当たりしたいのであろう。
しかし,ああ売り時を誤まったなあと嘆くのが正解である。鎌倉雄介は小型株には後ろ髪がないって言ってたっけ。後悔先に立たずだなあ…
いつも言っているが、私が勧めるのは推奨時(推奨銘柄以外では、最初に書いた時)である。その後はアフターケア的に、その時々の私の見方を書いているだけで、そこで買うといいということでは決してない。後になっても買いでいい時は、その旨書いている。またご自分の判断で買われるのは自由であるが、それはあくまで私とは無関係なことである。
くれぐれも、キクカワ、太平製作が今後、どういう値動きになろうと、私に泣き言を言ってくるのだけは勘弁してほしい。もうどちらも〇以上の評価は確定しているのである。
自己責任という言葉は、私は使わない主義である。私自身、こういうブログを運用している以上、自分の責任は強く感じているが、
株でうまくいかないことはどうしても起きるのは宿命のようなものだ。それにいちいちお詫びしていては毎日お詫びだらけの日々になる。よってそういうことはしないのも決めていることである。だからまた、読者も自己責任なのも言うまでもなく、そういう当たり前すぎることも言いたくないから、どうしても論理の展開上必要な今回のような場合以外、口にしないのである。

23日はマザーズを除き、各市場、そろって下げ、特に東証1部は値下がり銘柄が1586にも達したわけだが、小型株は比較的強い動きだった。特に当道場銘柄は、大半の銘柄が上げた。
コシダカが復活。シェアテクも連騰となった。フィックスターズ(推)は1355△43までありながら1313△1と悲しい結果になったが、それでもプラスは維持したのは評価すべきだろう。強気堅持。
フィル・カンパニー、ツナグ・ソリューション、メンバーズ、サンフロンティア不、日本駐車場開発など、新四季報から発掘した妙味株も上げるものが多かった。
GMOクラウドは3000▼90で寄り付いたが猛反発、3255△165まであって終値は3140△50。
いずれにせよ、市場エネルギーは乏しく、数少ない銘柄に人気が集中しがちだ。木材生産関連等、人気の趨勢を見きわめ、うまく対応したい。

1月24日 0時07分記

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