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2018.10.20
田舎の事件、いなか、の、じけん
6、7日に道志に入ったら、道志みちが一部通行止めになっていて、狭い迂回路を難渋してなんとか行き着いたことを以前に書いた。
その後も復旧したような報道はなさそうだが、里芋の収穫期でもあるし次の週は予定があっていけないので、14日(日)に再び向かった。ところが、前回同様、通行止めながら、どうも止められた箇所が前回と違う。前回は止められたところのすぐにある道路(迂回路)に入るよう言われたわけだが、今回は止められた場所から戻り迂回路に入れと言う。狭い道だから立派な車はやめた方がいいとも言う。そんな立派な車じゃないが、運転技術に難があるので困ったことになったなと思いつつ、言われたところから迂回路に入る。かなり走るがこれが前回通った道と同じかどうかはっきりしない。と、突然「この先車幅2m以上の車通行不可」といった趣旨の立て看板。おまけにベニアか何かで2m幅の枠が作られている。
こんなところに入り込んではどんな事件になることかと恐怖して、即刻引き返した。
しかし、その後、ネットでいろいろ調べても、現状がどうなっているのか、はっきりしない。迂回路について書いてあるものもあるにはあるが、分かりにくいうえ、具体的でなく、おまけにかなり前の日付けのものしかない。必ず書かれているのは復旧のめどが立っていないということ。
道志村に厚木方面から行く、あるいは東京方面から中央高速で行くとなると、この迂回路を使う以外ないのに、この情報不足は何なんだろうと思ってしまう。
小生のサトイモ収穫には、迂回路も使えないとなると、熟れ過ぎ回避のためには、御殿場経由で行くしかなさそうだ。方向音痴の私ではとても無理で、妻だけが頼り。
この前の台風では鎌倉市の瞬間最大風速も49.8mもあったというのに、ほとんどどこも報道しなかった。
田舎の事件はことほどさように軽視されるんだなと思っていて、ふと「田舎の事件」とかいう小説があったことを思い出した。
調べたら何のことはない、夢野久作の作品だった(「いなか、の、じけん」)。小説というよりショートショート(20編)。青空文庫で読めたので、2、3読んでみた。さすが夢野久作。とは言え、こんなとんでもない話をよく思いついたなと思ったら、何のことはない、これは実際にあった事件をモチーフにしたものだという。1927年から30年発表。
作者の故郷である九州各地の農村、漁村で起きた事件をもとに書かれたというが、ここで思い出したのが、石坂洋二郎の「石中先生行状記」。こちらは作者の故郷の津軽を舞台にした連作集。いかにも石坂らしい明るい好色滑稽譚と思っていた(昔読んだ記憶に基づく)が、今新潮文庫の(完)と付いたものを見返したら、なかなか深刻な話もあるようだ。
夢野久作と言えば「ドグラ・マグラ」、「押絵の奇跡」が有名だが、私は「少女地獄」にも驚かされた。さらに今回初めて知ったのは「猟奇歌」。一つだけ紹介しておこう。
この夫人をくびり殺して
捕らわれてみたし
と思ふ応接間かな
なお(「いなか、の、じけん」は、『探偵趣味』に15編、同誌休刊後『猟奇』に5編が掲載されたというが、なんとこれらの雑誌、つい先日、私がヤフオクで落札(と言ってももちろん私にできるわけはなく息子にやってもらったわけだが)したものだ。正確には「探偵趣味」傑作選(光文社文庫)等を落札したわけである。
「シュピオ」傑作選、「ぷろふいる」傑作選などとも計10冊が4500円で買えたのだ。おまけに送られてきたのが、新品だったのには驚いた。よほど売れなかったのだろうか?
ついでに親友が昔勤めていた日本文芸社はどうなってるだろうと思って調べたら、なんと1976年に旭通信社(現アサツー・ディ・ケイ)が資本参加、2014年には完全子会社化、そして2016年にはRIZAPグループ(あの「ライザップ」)傘下になっているという。
出版不況ですなあ。
10月20日 21時32分記
その後も復旧したような報道はなさそうだが、里芋の収穫期でもあるし次の週は予定があっていけないので、14日(日)に再び向かった。ところが、前回同様、通行止めながら、どうも止められた箇所が前回と違う。前回は止められたところのすぐにある道路(迂回路)に入るよう言われたわけだが、今回は止められた場所から戻り迂回路に入れと言う。狭い道だから立派な車はやめた方がいいとも言う。そんな立派な車じゃないが、運転技術に難があるので困ったことになったなと思いつつ、言われたところから迂回路に入る。かなり走るがこれが前回通った道と同じかどうかはっきりしない。と、突然「この先車幅2m以上の車通行不可」といった趣旨の立て看板。おまけにベニアか何かで2m幅の枠が作られている。
こんなところに入り込んではどんな事件になることかと恐怖して、即刻引き返した。
しかし、その後、ネットでいろいろ調べても、現状がどうなっているのか、はっきりしない。迂回路について書いてあるものもあるにはあるが、分かりにくいうえ、具体的でなく、おまけにかなり前の日付けのものしかない。必ず書かれているのは復旧のめどが立っていないということ。
道志村に厚木方面から行く、あるいは東京方面から中央高速で行くとなると、この迂回路を使う以外ないのに、この情報不足は何なんだろうと思ってしまう。
小生のサトイモ収穫には、迂回路も使えないとなると、熟れ過ぎ回避のためには、御殿場経由で行くしかなさそうだ。方向音痴の私ではとても無理で、妻だけが頼り。
この前の台風では鎌倉市の瞬間最大風速も49.8mもあったというのに、ほとんどどこも報道しなかった。
田舎の事件はことほどさように軽視されるんだなと思っていて、ふと「田舎の事件」とかいう小説があったことを思い出した。
調べたら何のことはない、夢野久作の作品だった(「いなか、の、じけん」)。小説というよりショートショート(20編)。青空文庫で読めたので、2、3読んでみた。さすが夢野久作。とは言え、こんなとんでもない話をよく思いついたなと思ったら、何のことはない、これは実際にあった事件をモチーフにしたものだという。1927年から30年発表。
作者の故郷である九州各地の農村、漁村で起きた事件をもとに書かれたというが、ここで思い出したのが、石坂洋二郎の「石中先生行状記」。こちらは作者の故郷の津軽を舞台にした連作集。いかにも石坂らしい明るい好色滑稽譚と思っていた(昔読んだ記憶に基づく)が、今新潮文庫の(完)と付いたものを見返したら、なかなか深刻な話もあるようだ。
夢野久作と言えば「ドグラ・マグラ」、「押絵の奇跡」が有名だが、私は「少女地獄」にも驚かされた。さらに今回初めて知ったのは「猟奇歌」。一つだけ紹介しておこう。
この夫人をくびり殺して
捕らわれてみたし
と思ふ応接間かな
なお(「いなか、の、じけん」は、『探偵趣味』に15編、同誌休刊後『猟奇』に5編が掲載されたというが、なんとこれらの雑誌、つい先日、私がヤフオクで落札(と言ってももちろん私にできるわけはなく息子にやってもらったわけだが)したものだ。正確には「探偵趣味」傑作選(光文社文庫)等を落札したわけである。
「シュピオ」傑作選、「ぷろふいる」傑作選などとも計10冊が4500円で買えたのだ。おまけに送られてきたのが、新品だったのには驚いた。よほど売れなかったのだろうか?
ついでに親友が昔勤めていた日本文芸社はどうなってるだろうと思って調べたら、なんと1976年に旭通信社(現アサツー・ディ・ケイ)が資本参加、2014年には完全子会社化、そして2016年にはRIZAPグループ(あの「ライザップ」)傘下になっているという。
出版不況ですなあ。
10月20日 21時32分記
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