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セイヒョー(推)の決算がわくわくするくらいの好内容だと書いたわけだが、どうも評判が悪い。と言うか本当にいくら考えても私の言いたいことがわからない方が多いようだ。
私は大学卒業後入社した会社で、入社早々ほとんどの社員の方がいわゆる「経済音痴」なのに驚いたことを思い出した。「経済音痴」の人に株の話は通じない。しかし株式投資をやってる方まで「経済音痴」では、困ったものだ。あまり悪口雑言を言うのも気が引けるから、ここまででとどめ、セイヒョーの決算について、私の見方を書こう。

前稿で決算短信の中の「定性的情報」の部分を長々引用しておいた。長々なのは、肝心なところだけにすると誰にもすぐ分かって12日の寄りが高くなるのを懸念したからだ。これが奏功したか3930▼10と安く始まったのは作戦勝ちでよかった。
以下に、肝心な部分に絞って引用しておく。

>その結果、当第1四半期累計期間の売上高は、自社製品の販売及びOEM製品(相手先ブランド名製造)の販売が順調に推移したことから、1,002百万円(前年同期比3.8%増)となりました。
損益面については、繁忙期に向けた増産体制により製品の運搬費及び支払保管料が大幅に増加したものの、製造ラインの機械メンテナンスの強化及び製造ロスの削減に努めた結果、営業損失は25百万円(前年同期は営業損失26百万円)、経常損失は21百万円(前年同期は経常損失13百万円)、四半期純損失は21百万円(前年同期は四半期純損失14百万円)となりました。
なお、当社は夏季に集中して需要が発生するため、特に第2四半期会計期間の売上高は、他の四半期会計期間の売上高と比べ著しく高くなる傾向にあります。

①売り上げは前年同期比3.8%増だった。
②利益は営業損失は前年同期より微減、経常損失は増加と、トータル、総合的に見てやや悪い程度
③この②の結果になったのは「繁忙期に向けた増産体制により製品の運搬費及び支払保管料が大幅に増加した」ためである。
④夏季に集中して需要が発生するため、特に第2四半期会計期間の売上高は、他の四半期会計期間の売上高と比べ著しく高くなる傾向にある。

③が特に重要なポイントである。
アイスメーカーにとって圧倒的な需要期である第2四半期(6-8月期)に向け増産体制をとったわけで、ために経費がかさんで利益は第1四半期は前年同期比、やや悪化しただけのことである。
これだけでも、今回の決算が結構明るいものだったことが分からなければならないが、もう少し情報を持っていれば、もっとクリアにいろいろなことが見えてくる。
同社は2017年2月期、悲惨な体験をしている。
それは工場トラブルの発生で工場稼働率が落ち、売り上げが減ったという事件が1つ。これに追い打ちをかけたのが、需要期の夏場の天候不順である。この2つの不幸が重なって、一転赤字決算になってしまったのである。

羹に懲りて膾(なます)を吹くという、今どきはやらない慣用表現があるが、これを地で行ったのがセイヒョー。今期の会社計画は「天候不順前提」(四季報夏号)なのである。それなのに「繁忙期に向けた増産体制」をとったのだから、ある意味、お笑いである。
こういうことを全く承知せず、あれこれ言うのはやめよう。
もう少し具体的に書くと、第1四半期の売り上げは「前年同期比3.8%増」だった。第2四半期(6-8月期)は、すでに始まっているわけだが、半分がほぼ過ぎた段階で、すでに文句のない猛暑である。今後は一段とヒートアップがほぼ確実とさえ言っていいくらいの状況だ。
となれば、通期の売り上げが前年同期比1.4%増の37.0億円などに収まるわけはないに決まっている。
なお四季報は「天候不順前提の会社計画慎重。」としながら8月中間期の売り上げを前年同期より少なく見積もるという不可解な数字を予想しており、これは大きく外れることが確定的である。

それでは今期の経常利益はどれくらいになりそうか。1株利益はどうなるか。PERは?
これらについては、詳しくは後日書くとして、ここではごく簡単に大要のみ書くとしよう。
1株利益48.8円(会社予想)がありえないことは、これまでの説明ではっきりした。四季報の予想では61.1円(鎌倉式実質値77.0円)である。しかしこれは売り上げが前年同期比4.25%しか増えないという前提である。増産体制を整え、森永乳業向けOEM(これは前期減少した)も順調に増えているうえ、この猛暑である。売り上げは前年同期比10%以上どころかさらに大きく伸びて何ら不思議でない。となれば、実質1株利益は100円どころかさらにこれを大きく上回ってきておかしくない。

いずれにせよ、12日の4010△70は、多くの投資家の見方とは違って本当は好決算だったことを背景にした大相場の始まりを告げるものだろう。
蛇足ながら、マーケットスピードでセイヒョーのニュースを今見たらトムソンロイターとして「セイヒョー 18年5月第1四半期単体 赤字幅拡大2100万円(前年比50%増)」とあった。これでは悪い決算だったと思う投資家も出るわけだ。こうした数字は信じるな。生の数字を見て自分で考えようというのは、私がいつも言っていることだ。トムソンロイターの書き手も経済音痴なのだろう。

7月12日 22時39分記

相場全般については、深夜、これに付け加える予定ですが、
パソコンルームのエアコンが今朝から故障中(明日、ダイキンが来てくれる予定)で暑くて苦しいので、やらずに寝てしまう恐れも少しあります。その場合は悪しからず。
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