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今回のとんでもない下げに、肝をつぶした方も多いと思うが、特に目立つのが、決算がらみでの暴落だ。
最初は、やや期待外れ程度の決算で大きく売り込まれることが続いた。
ヒトコム、タクミナ(推〉、応栄化学(推)などだが、これらなどまだかわいいもので、ここに来て目立つのは、好決算にも関わらず叩き売られるケースが多発していることである。
以下は、好決算発表でストップ安やそれに近い下げを演じた銘柄の1例である(株価は最安値)。

小倉クラッチ 545▼100
日特エンジ 4175▼550 
ウィルグループ 1601▼282
アウトソーシング 1638▼249
ケアネット 896▼300

これら銘柄のその後であるが、翌日は反発したものもあるが、小反発にとどまり、逆にその後もさらに大幅下落したものが珍しくなく、今回の下げ相場のすごさを見せつける。
とはいえ、何事にも終わりはあるのであり、行き過ぎは是正される。
下げ止まることを忘れたかの感すらあったヒトコムも15日は1838△43と反発した。日特エンジ、ウィルグループも大幅高となっている。まだ安心するのは早いが、正常軌道への復帰を多少なりと感じさせる芽は出ているのかもしれない。

こうした風潮のあおりを受けて、エンビプロ(推)も、15日は売り物で始まり、一時は877▼55まで急落し898▼34。
ただ決算短信に

>再生プラスチックの生産及び販売事業を行う合弁会社である株式会社プラ2プラの設立や
リチウムイオン2次電池等の電池リサイクル事業を行う株式会社VOLTAの設立に向けた準備等、積極的な投資を実施し新たな収益源を確立するための準備を進めました。

とあるように、市況に業績が大きく左右される廃品回収業的業態からの脱却を着々進めており、今期業績の驚異的大上方修正期待と相まって、株価は、こんなところにいつまでも安住はしていないだろう。
今期経常利益を16億円程度、来期は18億円とみると、来期予想実質1株利益は97.5円になる。898円の株価はPER9.2倍ということになる。

NYダウは現在25100ドル程度。26187ドルからの下落率は4.15%になる。今回の下げを大騒ぎしたわけだが、この下落率をみる限り、大山鳴動して鼠一匹という感じだ。
にもかかわらず日本株(日経平均)だけは突出した下げをほとんど埋められないでいる。為替が円高になっているという固有の事情があるにしろ、ここまで下げる合理的理由は見出しにくい。結局、好業績でのストップ安同様、理不尽な動きと言わざるを得ない。
そうなる理由は、需給関係、つまり個人投資家に買い意欲が乏しく、ちょっとしたことで大きく下振れしやすくなっているということではないかというのが、現時点での私の見方である。

いずれにせよ、このままアメリカ株が堅調に推移すれば、遅ればせながら、日本株も下げ過ぎ是正へと向かおう。
苦しいところではあるが、軽挙妄動せず、戻りを待とう。
円高がさらに進んでNYダウ高にも関わらず日経平均先物が追随できない様相を呈してきた。為替相場に注意せざるを得ない状況になってきたのかもしれない。(この2行のみ0時33分に追加)

2月16日 0時00分記
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