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カネヨウ(推)は、11.02日の決算発表を控え、高値圏で強張っている。

>当社は、平成29年7月31日開催の取締役会において、下記のとおり、フォワード・アパレル・トレーディング株式会社が保有する原料・テキスタイル貿易部門の事業を譲り受けることを決議し、事業譲渡契約を締結いたしましたので、お知らせいたします。

という会社発表があったことは、推奨時に書いているので、読者諸氏はとっくに承知のことだ。とは言え、フォワード・アパレル・トレーディングなる会社の実態はほとんど明らかでなく、カネヨウの業績に与える影響はどうかとなると、四季報予想以外、ほとんど知るすべがないのが実情だろう。

そういう悪条件ながら、あれこれ調べていて、多少なりと有益な情報を提供できそうになったので、これを書いている。

四季報によると、フォワード・アパレル買収によるのれん(「買収された企業の時価評価純資産」と「買収価額」との差額)=2億円で、これを5年で償却とある。つまり、今後5年間(=5期)は毎年0.4億円の経常利益減(特損)要因となる。
同じく四季報には「経常益はのれん代・買収費勘案で0.3億円上乗せ」とあるから、結局、この買収による各項目の経常益に与える影響は次のようになる。

のれん代=-0.2億円
買収費 =−0.1億円
経常益 =+0.6億円
以上合計=+0.3億円

事業譲受日は2017年10.01日なので、以上の数字は、1018年3月期のうち2017年 10.01日~2018年03.31日(=下半期)に影響する分である。
会社予想の今期経常利益は1.3億円なので、これに上記の「以上合計=+0.3億円」を加えると1.6億円となる。四季報が1.7億円予想にしているのは、4-6月期で前年同期よりかなり収支が改善していることや、好採算の羽毛原料が伸びていることで+0.1億円しているとみてよかろう。いずれにせよ、フォワード・アパレルは黒字会社でそれなりの寄与が見込まれ、四季報は予想しているのだろうから、1.7億円の数字は、それなりの信頼度を有すると判断していいだろう。
11.02日の中間決算だが、ここには買収効果はゼロ(10.01日に事業譲受)なので、あまり期待しないほうがいいだろう。ただし前年同期比で経常利益が100万円増加予想なので、4-6月期で900万円改善(-1800万円→−900万円)していることからして、経常利益3000万円予想は4000万円前後になっていても、何ら不思議はない。
問題は通期予想をどうするかである。
中間期等が少々、あるいはかなり良くても通期予想は変更しないというのが、多くの日本企業の習い性になっているので、多少の不安はあるが、普通なら、変更=上方修正があろう。なぜなら、買収という具体的事実があり、フォワード・アパレルの4-9月期の実績もほぼ判明しているわけで、これを入れれば通期予想の経常利益1.30億円は増額必至だからである。

【トーブ、中東で日本製販売急増か】
フォワード・アパレルの年商70億円のうち7割が中東向けトーブ用生地である(四季報)。

トーブ=サウジやドバイなど、中東諸国の男性がまとう真っ白な民族衣装「カンドゥーラ」の生地のこと。高級品は日本企業の独壇場で、東レ、シキボウが大手。日本製品の品質の良さが知れ渡り、他の模倣品の追随を許さないわけである。(9.20日付け記事の引用)

とは言え、今現在でも、状況は同じなのだろうかと多少の懸念も持ちつつ調べていて、以下のような記事を発見(カネヨウ推奨時には未発見だったのだ、何事も徹底的に調べることが大切ですな)、これで

フォワード・アパレルの業績絶好調→カネヨウの業績も予想以上に向上→カネヨウ183円高値更新から一段高

というシナリオが、かなり現実味を増して来たように思う。以下の日経電子版の記事参照。

・クラレ、中東の男性用衣装生地を本格販売 日本製人気高く、17年に出荷量4倍へ (2016/8/13 0:31日本経済新聞 電子版)
クラレは中東で男性用民族衣装「トーブ」向けのポリエステル生地の販売に本格的に乗り出す。2017年までにアラブ首長国連邦(UAE)やサウジアラビアで約40社ある代理店を段階的に増やす。17年の販売目標は年140万平方メートルと16年計画比4倍。これまで女性の民族衣装用の生地を販売してきたが、日本製の人気が高いことから男性用の取り扱いを始める。

・岐セン、中東向け衣装「自社商標」販売強化 (2017/6/28 21:30日本経済新聞 電子版)
 繊維製品の加工を手掛ける岐セン(岐阜県瑞穂市)は中東の民俗衣装の輸出を強化する。男性が着る「トーブ」と呼ばれる衣装で、自社ブランドの活用に乗り出した。現地では日本製品の人気が高く、信頼性をアピールするのが狙いだ。2018年3月期に輸出を前期比1割拡大する。中東の衣装は自社工場で生産しており、前期の輸出は4億円と前の期に比べて5割前後伸びた。
注=岐センと言ってもご存じない方がほとんどだろうが、2004年まで名証2部に上場していた染色加工の会社で筆頭株主は東レ。

カネヨウの年間売り上げは来期157億円予想、フォワード・アパレル分は77.5億円予想(前期実績70億円)と約5割、この7割がトーブ用生地。つまりカネヨウの売り上げの35%がトーブ用生地ということになる。この売り上げが大きく伸びるとなれば、カネヨウの業績にも大きな期待ができようということである。

10月29日 17時47分記

























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