昭和真空(推)の受注に関し、掲示板で、「激減」、「大きく増加」と正反対の書き込みがある。
どうしてこういうことが起きたか、理由を考えていたのだが、ようやく分かった。
決算短信に「補足情報」として受注実績が出ている。
第3四半期累計期間(2016年4-12月期)は前年同四半期比90.6%(=-9.4%)とある。これが受注「激減」の根拠かもしれない。

一方、四半期ごとの受注高は、当ブログで2016年11.22日付けで示しているが、これに2016年度第3四半期分を加えたものが下表である(第3四半期決算補足資料でも棒グラフの形で見られる)。

昭和真空(3月決算)の四半期ごとの受注高(単位=100万円)

2015年度第1四半期=3373
2015年度第2四半期=2260
2015年度第3四半期=2149
2015年度第4四半期=2215
2016年度第1四半期=1786
2016年度第2四半期=2455
2016年度第3四半期=2807

以上の記述で、「激減」、「大きく増加」と正反対の書き込みがある理由が、お分かりいただけただろう。

前年同四半期比90.6%(=-9.4%)というのは、①2015年度第1四半期~2015年度第3四半期(=第3四半期累計期間)と②2016年度第1四半期~2016年度第3四半期(=第3四半期累計期間)を比較した数字である。
実際に計算してみよう。
①は3373+2260+2149=7782
②は1786+2455+2807=7048
なので、この比較では②は①の90.6%になり、9.4%の減少である。。

一方、2016年度第2四半期=2455と2016年度第3四半期=2807の比較では14.3%の増加である。2016年度第3四半期=2807を前年の同四半期=2149と比較しても30.6%の増加である。

【受注は急回復の流れが鮮明】
以上をどう読むかだが、これは受注は急速に回復しつつあるとみるのが正解であり、議論の余地がない。少なくとも、株価を考える場合においては、である。
「電子部品装置」のみは受注が前年同四半期比では42.8%という惨状だが、これは前期に圧電部品用装置が急伸した反動だ。これも第2四半期累計期間では前年同四半期比では28.0%(第2四半期決算短信参照)だったから、急回復していることが読み取れる。
「水晶デバイス装置」の受注は前年同四半期比291.3%と激増している。
いずれにせよ、受注は全体では2016年度第1四半期をボトムに
1786→2455→2897
と順調に回復していることが、今回の決算で明らかになったわけである。
本来、業績も、それにみあって回復して当然だったのが「期ずれ」で、ああいう結果になってしまった。
だから来期(2018年3月期)の業績は、「期ずれ」分もオンされて、もともと予想されていた数字よりも良くなるのではないか、こういう見方もできるわけである。

2017年3月期の、今回下方修正された予想経常利益は7.6億円(1.4億円の減額)
2018年3月期予想経常利益は四季報予想が9.5億円、これに減額分≒期ずれ分1.4億円を加えると10.9億円となる。

なぜ下方修正でも40円配当維持なんですかという趣旨の書き込みが掲示板にあった。
1株純資産1126円、自己資本比率62.3%、有利子負債の3倍強の利益剰余金、減額後でも1株利益(名目)90.9円の会社が、これしきの事で減配するわけはないのである。

もはや今期もあと1ヵ月半、こういう時はむしろ来期の数字が重要というのは鎌倉理論の強調するところである。
来期の予想1株利益は、経常利益を9.5億円として名目117円前後、実質92.5円
同10.9億円とすると名目134円前後、実質106.2円
時価1079円はPER8.5倍~11.7倍ということになる。

昭和真空の株価は1058円で寄り付いたわけだが、これがほぼ安値となり(最安値は1056円)、終値は1099▼99だった。ちょっと決算が期待外れ程度でも極端に下げるケースが珍しくない中、比較的堅調、冷静な反応だったと言えるかもしれない。
実態が悪くないことを理解している投資家がそれなりにいたということか。
いずれにせよ、徐々に好実態が理解され、かなり、あるいは大きく戻すことになるのではないか。
大真空が10日引け後、大上方修正を発表した。昭和真空も「水晶デバイス装置」の受注は前年同四半期比291.3%と激増しており、2018年3月期は驚異的好決算(経常利益は9.5億円とか10.9億円とかのレベルではなく12億円以上とかに)になる可能性も十分あると、私はみている。

2月11日 17時55分記
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