UACJ(推)の決算について。

以下は株探の分析である。なぜこれを引用するかと言うと、掲示板であろうことか2人の方が、そろってこれを引用と言うかコピペ(出典も示さず)しており、非常に問題と思うからである。

 >UACJ <5741> が11月2日大引け後(15:00)に決算を発表。17年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比0.9%増の73.8億円となったが、通期計画の200億円に対する進捗率は36.9%にとどまり、5年平均の55.0%も下回った。
会社側が発表した上期実績と据え置いた通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常利益は前年同期比2.7倍の126億円に急拡大する計算になる。

この記事を読んだ場合、普通、この決算はかなりひどい決算だったと思うだろう。
しかし、この分析はただコンピューターに機械的に計算させただけで、人間の分析が全く欠落している。「通期計画の200億円に対する進捗率は36.9%にとどまり、5年平均の55.0%も下回った。」とあるが、これこそ私が近著で「進捗率の罠とQの意味」で書いた、やってはいけない誤りである。
UACJは各種施策で収益力向上を図っている真っ最中だ。だから2017年3月期は通期で経常利益200.0億円(前期は120.1億円)を見込むが、内訳は上期75.0億円、下期125.0億円である。こういう、期で大きく異なる経常利益を見込む場合に、進捗率が5年平均を下回るなどと分析するのは百害あって一利なしなのは、言うまでもないだろう。
しかし、この株探の機械的で無意味な解説は掲示板ではよく引用されており、それなりに影響力があるようなので、あえて、ここでその問題点を指摘しておくわけである。

UACJの9月中間期の経常利益は73.89億円(前年同期は73.23億円)の微増益だったわけだが、計画は75.00億円だったから、やや下回ったに過ぎない。

経常利益:対前年同期比 1億円(0.9%)増
・販売数量の増加、コストダウンによる増益
・棚卸評価関係の悪化等による減益

と会社発表にあるように、本業は好調(営業利益は計画に95.0億円に対し103.94億円とかなり上回っている)だったが、棚卸評価関係の悪化が響いたわけである。
同社は、決算短信のほか「「決算補足資料」を出している。明るい未来が見えてくる資料だが、うまくコピーできないので、重要なところのみ示しておこう。詳細は、各自ご覧いただきたい。

グループ・部門を横断する「自動車事業推進本部」を10月に新設
グローバルな「自動車の軽量化ソリューション・プロバイダー」に

同社は設備投資を前期の305億円→今期は360億円に増やす。特に戦略投資は181億円→245億円に急増させる。そのうえで、今期経常利益200億円という大幅増益予想を据え置いた。
十分、評価に足る決算だったと言っていいだろう。

相場見通し、オエノンHDの決算については別稿で。

11月03日 22時25分記
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