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2016.10.25 カネヨウ
3209 カネヨウ(東証2部)
株価=73▼3(10月25日終値)   
出来高=66万3000株(10月25日) (売買単位=1000株)
PER=84.9倍(今期=2017年3月期予想実質値) 
06月24日=51円~84=01月04日(月日=年初来安値~年初来高値=月日)
自信度=☆☆☆
推奨度=☆☆

1日の出来高が通常数万株だったカネヨウ株だが、10.24日は763万株余に激増した。21日(金)、引け後、「改善書」を提出、思惑が高まったためであろう。
上場廃止基準の時価総額が10億円未満であることは、少し調べたりした人なら知っていることだろう。しかし、いつを基準に判定するのか等、詳しいことまで知っている投資家は、実はほとんどいないであろう。
かく言う私自身、そうであったのだから。そこで東証に電話、確かめた。

①カネヨウ等3銘柄は7月に時価総額が10億円を下回り上場廃止基準に抵触。
②10月末日までに「改善書」を提出すれば、2017年4月末日まで「猶予期間」になる。

こういう状況で、カネヨウ等の3社は、そろって10.21日、引け後に「改善書」を提出、再び「猶予期間」に入った(を確保した)わけである。
それでは、今後は、いかなる条件を満たせば、上場を維持できるのか?

③2017年4月末日までの、どの月でもよい任意の月において、月間平均時価総額及び月末時価総額が、どちらも10億円以上になること。

「2017年4月末日までの、どの月でもよい任意の月」と言うが、それでは現在の2017年10月でもよいのだろうか?
これに即答できる方はまずいないだろう。東証の答。「10月でもよい。」
とはいっても、カネヨウが時価総額10億円以上を満たすためには、株価71.1円弱以上が必要で、月末日では十分可能だが、月間平均は、月初から21日まで65円前後で推移してきたので、これからの4立会日で挽回は、ほぼ不可能である。
ここまで書いて、念のため計算したら、ラフな計算だが、4立会日合計で363円前後、1日平均では91円前後になれば、月間平均時価総額が10億円以上になることが分かった。万一そうなってもそれはそれでうれしい限りであり、ここで買うのに障害にはならない。

ちなみに、北日本紡は10.25日の株価が88円、月間平均の株価も86円前後(私のざっと見ての推測)で来ているので、月末31日の株価が83円以上なら、上場維持基準をクリアすることになる。
また、倉庫精練は上場維持に必要な株価141円に対し10.25日の株価が116円なので、とりあえず、株価が大きく上がらないと上場維持は不可能(だから思惑を誘いやすい面もあるわけだが)。

話が長くなってしまったが、要するに、現状は、北日本紡、倉庫精練とも、とりあえず上場維持基準がらみで買うのは、あまり魅力的ではないということである。
注=倉庫精練を株式新聞「先読み指令室」が「PBRも割安でチャンス」としていた(10.25日)。116円が141円以上になる夢があることは認めるが、業績のことは無視してもしくは知らずに勧めているとしたら無責任ではないか。

魅力的なのがカネヨウだということが分かったうえで、次に進もう。
上場維持には株価が月間平均で71.1円弱、月末値72円を、2016年11月~2017年04月までの6ヵ月のうちで、どの月でもいいが1回達成することが必要である。
①この条件達成のハードルは、かなり容易なハードルである。
②時価73円は、この条件達成にほぼぎりぎりの株価である。

ということは、今後、株価はある月で条件を達成してしまうまでは、常に条件達成へのチャレンジとなる。
日々、そして月末値を常に気にする値動きになることが予想される。
そして結論的には、どこかで(恐らく11月に)達成するだろうから、その際(その月)には、株価は高値としては、75円とか77円ではなく80円以上、あわよくば85円~100円といった値段をつけることも期待できよう。しかも下値は非常に限定的である。つまり、下落リスクは僅少でそれなりの上昇の可能性はかなり高いという、おいしい話ではないかということである。
こういう読みのもと、ここで推奨するわけである。75円以下を拾い、もし下げる場面があれば買い増すといいだろう。上場維持に必要な72円割れがあれば、必ず拾う心づもりで。

なお私は、こういうテクニカルなことからだけで推奨しているわけではない。
業績動向、「改善書」の内容を十分検討したうえでのことである。これについては後日詳述の予定である。

10月25日 19時44分記

追記=上場廃止とか降格(上場市場変更)が問題になった場合、かなりの高確率で、そういう悲惨なことは回避される。
東芝の場合もそういう1例ではあろうが、私が実際狙って成功した例を2例書いておこう。
①MIEテクノ(現MIEコーポレーション)=2005年と古いことだが、名証2部上場の同社は上場基準である時価総額3億円を割り込み上場廃止の危機に陥ったが、その後急騰して、無事上場維持、現在の時価総額は6億円強である。
②大東紡織(現ダイトウボウ)=2015年12月末時価総額20億円を割り込み、16年9月末期限で東証2部への指定替えの猶予期間入りしたが、その後、16年2.12日の安値55円から8.30日には76円の年初来高値を付け(時価総額22.8億円)、無事1部残留。(20時33分記)



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