エラン(推)については、深夜、別稿で書くとして、ここでは、円高メリット銘柄の決算について書きたい。
思い起こせば、かなり前のことになるが、石光商事が2016年3月期決算を発表(5.10日)、好決算だったわけだが、2017年3月期見通しとして、営業利益は大幅増益予想なのに経常利益は逆に大幅減益予想を出し、株価は325▼36と急落した。

ところで、最近、当道場銘柄やそれ以外の銘柄でも、同様の現象が続発している。
あまりにどいつもこいつもと言いたくなるほど同じでかつひどいのに呆れ返りながら、分かりやすくまとめてみることにした。
以下はその努力の成果である。
注=各年度第1四半期(4-6月期)の数字。単位は100万円。

                2015年度→2016年度(前年同期比)
ベルーナ  営業利益   1846  → 2411(+30.6%)
        経常利益   2369  →▲1377(-) 

エレコム   営業利益    1754  →2236(+27.5%)
        経常利益    1821  →2019(+10.9%)

太陽化学  営業利益    689  →787(+14.2%)
        経常利益    770  →439(-43.0%)

あじかん   営業利益     ▲7  →242(-)
        経常利益      51  →48(-4.6%)

中央化学  営業利益     171  →▲ 39(-)
        経常利益     209  →▲392(-)

石光商事  営業利益      12  →14(+15.0%)
        経常利益      77  →16(-76.9%)

各社、ほとんどが営業利益は増益予想だ(唯一中央化学のみ減益予想)。それも大半が素晴らしいと言いたくなる内容だ。
ところが、経常利益はほとんどが減益予想だ(唯一エレコムのみ増益予想)。それも赤字転落等、大半が惨憺たるという形容がぴったりのひどい内容だ。唯一増益予想のエレコムにしても、営業利益に比べると増益率は著しく劣る。

どうしてこういうことになったかと言うと、おそらく(一部精査していないところがあるので、このように書いている)為替差損等、為替がらみの特別損失が発生したためである。
本来為替差益が出て当然な企業でなぜ為替差損なのか。個々の企業により、違いはあろうが、どうも為替予約、為替ヘッジなどを行って失敗、こういうことになったようなのである。
四季報の2016年1集(2015年12.14日発売)の巻末に「各社の想定レートと為替感応度」という表が掲載されている。その解説ページに「今期は米国値上げ観測などで円安見通しが根強いようだ。」とあり、表も「1円円安の影響額」となっているくらいで、円安と読む向きが多く、いっせいに同じ方向に走る日本人、日本企業の常として、円安前提で対策をとったということだろう。
結果として円高メリット企業で為替差損が多発、こうした奇妙な業績下方修正が多発しているというのが真相とみられる。

為替は読めない(鎌倉雄介の到達した結論)ということを肝に銘じ、各社、為替で遊んだりせず、地道に本業で稼いでほしいものである。
それにしても、こうしてまとめてみると、エレコム(推)の凄さが際立つではないか。一時的な損失であることが認識され、それをもはねのけ好業績堅持の同社の底力が、早晩大きく見直されるのではないだろうか。

8月11日 21時35分記

Secret

TrackBackURL
→http://kamakurayuusuke.blog134.fc2.com/tb.php/2554-46b8b216