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2016.05.11
夢テクノロジー、エレコムに期待
決算発表がピークを迎えているが、発表後の株価を見ていると、ここまでハチャメチャな反応は、かつてなかったのではと思ってしまう。
久世743▼54
シーマ35▼13
東急建設821▼86
日商開発1887▼437
確かに、日商開発などは今期、経常利益が半減以下になるのだから、これくらい下げても驚くに足らないと言ってもいいかもしれない。しかしシーマの下げ(下落率は全上場銘柄で1位)はどうみても異常だろう。
この他クックパッドのように1Q決算の発表(通期予想は公表せず)で好内容だったにもかかわらず1523▼166と急落したケースもある。私が少しだけ打診買いしておいた一蔵は、平凡な決算を発表した(10日引け後)わけだが、11日の株価は855▼55と急落した。
要するに、決算発表では、(主に小型株だが)、よほどの好決算でもない限り、とりあえず売る、ちょっとでもどうかなという内容ならかなり売られるというのが、現在の風潮と心得ておくしかなさそうだ。
小野薬品の場合は、研究・分析材料として興味深い。
11日12時00分に決算を発表した。2016年3月期は5.09日に上方修正した数字をやや上回った。17年3月期予想は税引き前利益が750億円(前期は333億円)と、文句のない大増益予想だった。
ところが後場は売り物先行で前場の終値5200円(前日比10円安)より149円も安い5051円で始まった。その後5329円まで急伸する場面もあって終値は5206▼4。
いくらいい決算でも小野の場合、ある程度織り込み済みとも言えようが、それでも後場、急落して始まったのは納得できない。決算発表→無思考で売りという行動パターンが深く浸透しているとしか思えないわけである。
石光商事(推)は325▼36。分かり難い決算だったので、この反応もやむを得ないかもしれない。今後、営業利益は5割近い増益予想であることや、1株純資産943円でPBRは0.34倍、来期は特損もなくなることが徐々に見直されることを期待しよう。
【夢テクノロジー】
1175円まであって終値は1167△67。4.15日に付けた1188円の年初来高値が見えて来た。前前稿で書いたように、フィンテック関連の技術者の30%程度の育成・派遣を実施することを目標としている。
また単に人材を派遣するにとどまらず、「事業パートナーとの事業会社設立や共同出資、資本業務提携などを含めた戦略的な取り組みを行う」としており、フィンテック関連の有望企業として、今後評価がしっかりされれば、株価は大きく居所を変えるとみる。
またこうした施策が軌道に乗れば収益力もアップ、その場合、配当性向100%が物を言う。つまり1株利益が仮に130円となったら利回り5%に買って株価は2600円といった胸算用もできるわけである。
ついでに言えば、ワールドHDも2016年12月期業績は上方修正含みであり、配当性向30%以上(四季報は「30%メド」としているが会社は「30%以上」と言っている)なので配当は予想の68.5円を上回る可能性が十分あろう。2017年3月期は77円程度も期待でき、この場合1401円の時価は利回り5.5%にもなる。夢テク同様、大幅高が期待できよう。
【エレコム】
同業のメルコは業績低迷が続く。2016年3月期も4.25日引け後、減額修正(経常利益は56.00億円→52.94億円、今期もさらに続落予想(13.1%減の46.00億円)だ。一方エレコムは業績絶好調で、2016年3月期の経常利益は史上最高益更新の80.81億円、今期も経常利益で8.9%増益の88.00億円予想だ。
これだけ業績の好不調に差があるのだから、PERもそれに見合ったものかと思うと、とんでもない。
メルコ =株価2215円。今期予想実質1株利益135.5円。PER16.5倍
エレコム=株価1999円。今期予想実質1株利益133.9円。PER14.9倍。
1株利益がほとんど同じでメルコは大減益予想、エレコムは史上最高益連続更新予想なのだから、株価はエレコムが最低でも1割は高くて当然だろう。
NYダウ下落、円相場も108.56円程度とやや円高にもかかわらず日経平均先物・大証夜間はほぼ横ばいとなっている。ようやく、日本の株価も、円相場離れが多少起きつつあるのかも知れない。
5月11日 11時47分記
久世743▼54
シーマ35▼13
東急建設821▼86
日商開発1887▼437
確かに、日商開発などは今期、経常利益が半減以下になるのだから、これくらい下げても驚くに足らないと言ってもいいかもしれない。しかしシーマの下げ(下落率は全上場銘柄で1位)はどうみても異常だろう。
この他クックパッドのように1Q決算の発表(通期予想は公表せず)で好内容だったにもかかわらず1523▼166と急落したケースもある。私が少しだけ打診買いしておいた一蔵は、平凡な決算を発表した(10日引け後)わけだが、11日の株価は855▼55と急落した。
要するに、決算発表では、(主に小型株だが)、よほどの好決算でもない限り、とりあえず売る、ちょっとでもどうかなという内容ならかなり売られるというのが、現在の風潮と心得ておくしかなさそうだ。
小野薬品の場合は、研究・分析材料として興味深い。
11日12時00分に決算を発表した。2016年3月期は5.09日に上方修正した数字をやや上回った。17年3月期予想は税引き前利益が750億円(前期は333億円)と、文句のない大増益予想だった。
ところが後場は売り物先行で前場の終値5200円(前日比10円安)より149円も安い5051円で始まった。その後5329円まで急伸する場面もあって終値は5206▼4。
いくらいい決算でも小野の場合、ある程度織り込み済みとも言えようが、それでも後場、急落して始まったのは納得できない。決算発表→無思考で売りという行動パターンが深く浸透しているとしか思えないわけである。
石光商事(推)は325▼36。分かり難い決算だったので、この反応もやむを得ないかもしれない。今後、営業利益は5割近い増益予想であることや、1株純資産943円でPBRは0.34倍、来期は特損もなくなることが徐々に見直されることを期待しよう。
【夢テクノロジー】
1175円まであって終値は1167△67。4.15日に付けた1188円の年初来高値が見えて来た。前前稿で書いたように、フィンテック関連の技術者の30%程度の育成・派遣を実施することを目標としている。
また単に人材を派遣するにとどまらず、「事業パートナーとの事業会社設立や共同出資、資本業務提携などを含めた戦略的な取り組みを行う」としており、フィンテック関連の有望企業として、今後評価がしっかりされれば、株価は大きく居所を変えるとみる。
またこうした施策が軌道に乗れば収益力もアップ、その場合、配当性向100%が物を言う。つまり1株利益が仮に130円となったら利回り5%に買って株価は2600円といった胸算用もできるわけである。
ついでに言えば、ワールドHDも2016年12月期業績は上方修正含みであり、配当性向30%以上(四季報は「30%メド」としているが会社は「30%以上」と言っている)なので配当は予想の68.5円を上回る可能性が十分あろう。2017年3月期は77円程度も期待でき、この場合1401円の時価は利回り5.5%にもなる。夢テク同様、大幅高が期待できよう。
【エレコム】
同業のメルコは業績低迷が続く。2016年3月期も4.25日引け後、減額修正(経常利益は56.00億円→52.94億円、今期もさらに続落予想(13.1%減の46.00億円)だ。一方エレコムは業績絶好調で、2016年3月期の経常利益は史上最高益更新の80.81億円、今期も経常利益で8.9%増益の88.00億円予想だ。
これだけ業績の好不調に差があるのだから、PERもそれに見合ったものかと思うと、とんでもない。
メルコ =株価2215円。今期予想実質1株利益135.5円。PER16.5倍
エレコム=株価1999円。今期予想実質1株利益133.9円。PER14.9倍。
1株利益がほとんど同じでメルコは大減益予想、エレコムは史上最高益連続更新予想なのだから、株価はエレコムが最低でも1割は高くて当然だろう。
NYダウ下落、円相場も108.56円程度とやや円高にもかかわらず日経平均先物・大証夜間はほぼ横ばいとなっている。ようやく、日本の株価も、円相場離れが多少起きつつあるのかも知れない。
5月11日 11時47分記
名前をつけてください
石光商事の決算とその株価の反応について、どう判断するか難しいと思いました。確かに合理的には見直されるのを期待したいと思うのですが、短期、中期的に見直されないような気がしていますが、どうでしょうか?アドバイスを頂ければ幸いです。
2016/05/12 Thu 00:07 URL [ Edit ]
accord
鎌倉様
いつも拝見しています。
鎌倉様の言われる通り、
何かビックな発表がない限り、
売りに負ける感じですね。
本来、経常なり営業なり利益が出て、
且つ、配当が守られているのであれば、
特損の内容によるものの、
最終利益が下がっても、
なんで叩き売られるのでしょうか?
会社としては株主を守っているのにです。
石光商事はいい例だったと思います。
石光商事の場合は、
確定拠出年金への移行でしたが、
これは国が薦めているものでもあり、
将来会社として退職金の運用損を見なくて良いのに、
どこまで分かっているのでしょうか?
どんな特損でもNGとするならば、
会社は何もできないですよね。
それが市場評価といえばそれまでなんでしょうが、
あまりにも情報が入りすぎるのと、
その情報を書くものが適切な説明がないからだと思います。
インターネットの普及により個人が簡単に投資できるようになり、
株式市場にとっては資金が流れ込んだことは良かったのですが、
その反面、悪影響が出ていると思います。
そして、今日の小野薬品は私も本当にがっかりでした。
株式市場は会社の評価なんですが、
小野の場合は好材料間違いなしのため、
仕込まれたマネーゲームを感じ、
私は小野をピークのところで売りました。
もう、小野は買いません。
いつも拝見しています。
鎌倉様の言われる通り、
何かビックな発表がない限り、
売りに負ける感じですね。
本来、経常なり営業なり利益が出て、
且つ、配当が守られているのであれば、
特損の内容によるものの、
最終利益が下がっても、
なんで叩き売られるのでしょうか?
会社としては株主を守っているのにです。
石光商事はいい例だったと思います。
石光商事の場合は、
確定拠出年金への移行でしたが、
これは国が薦めているものでもあり、
将来会社として退職金の運用損を見なくて良いのに、
どこまで分かっているのでしょうか?
どんな特損でもNGとするならば、
会社は何もできないですよね。
それが市場評価といえばそれまでなんでしょうが、
あまりにも情報が入りすぎるのと、
その情報を書くものが適切な説明がないからだと思います。
インターネットの普及により個人が簡単に投資できるようになり、
株式市場にとっては資金が流れ込んだことは良かったのですが、
その反面、悪影響が出ていると思います。
そして、今日の小野薬品は私も本当にがっかりでした。
株式市場は会社の評価なんですが、
小野の場合は好材料間違いなしのため、
仕込まれたマネーゲームを感じ、
私は小野をピークのところで売りました。
もう、小野は買いません。
2016/05/12 Thu 00:25 URL [ Edit ]
鎌倉雄介
>タイトルなしさん。
確かに、ここまで相場が崩れると、戻り待ちの売りが大量に待ち構えているので
簡単には戻れないかもしれません。
相場の流れがこうした出来高の少ない小型株にも向くものになってくれば
さすがに安過ぎと見直されるめも出て来るのですが。
100株単位なので、一部は処分、一部は流れを見ながら対処するところでしょう。
確かに、ここまで相場が崩れると、戻り待ちの売りが大量に待ち構えているので
簡単には戻れないかもしれません。
相場の流れがこうした出来高の少ない小型株にも向くものになってくれば
さすがに安過ぎと見直されるめも出て来るのですが。
100株単位なので、一部は処分、一部は流れを見ながら対処するところでしょう。
2016/05/13 Fri 00:08 URL [ Edit ]
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