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決算で一体どうなってるんだと叫びたくなるような反応が多発している。
安藤・間建設は14時00分に9月中間決算を発表した。予想通り上方修正だったわけだが、株価は直後に783△15のこの日の高値を付けたものの、すぐに急落、714▼54まであって終値は722▼46。考えてみれば、10.23日、引け後に決算を発表した東急建設も全く同じだった。翌日は18円高と高寄りしたものの53円安まで売られ終値は948▼37。
いろいろ後講釈はあろうが、それにしてもおかしいだろう。

悪い決算で下げ続けているものもある。Gunosy、スタ-ティア(推)、また当道場銘柄以外では京写(9・30日614円高値、翌日減額修正、10.21日395円安値)などである。

投資家軽視ともとられかねない決算の発表方法で、無茶苦茶な値動きになっているものもある。スクロールは10.20日、9月中間期の予想経常利益を5億円→15億円に上方修正したが翌21日は542▼29。27日に中間決算と通期業績予想を発表したが、通期業績予想で経常利益10.0億円を据え置いた(下半期は5億円の赤字になる予想)ため、28日の株価は435▼70。

こういう値動きを見ていると、決算をまたいで保有するのは危なくてしようがないと痛感する。よほど自信があるもの以外は、少なくとも何割かは外しておくところか。

以下の3銘柄(寿スピリッツを含む)、は決算がらみの不安はなく、むしろ今後決算がらみで好材料が期待できよう。

【エコス(推)】
10.07日発表の8月中間期決算予想で経常利益を9.00億円→14.17億円に上方修正した。09日の決算発表では、通期の経常利益予想を据え置いた。ということは下半期の予想経常利益は当初の15.5億円を10.33億円に減額したわけで、これはありえないと、私は書いて来た。
では、実際はどうなるかを分析してみた。過去3期分の経常利益を調べると、2013.2月期は上半期8.07億円、下半期7.44億円、2014.2月期は同8.05億円、同8.02億円、2015年2月期は同11.28億円、同13.1億円である。横ばいか大幅増はあっても急減はないという結果だ。
2016.2月期は上半期14.17億円だから下半期は13.83億円~15.83億円くらいとみるのが穏当だろう。
通期の経常利益は28.0億円~30億円ということである(現時点の会社予想は24.5億円)。
同社は7月に自社株買いで29万株余を取得しているので、これを引いた発行株数は901万株(決算短信でも確認済み)である。
これを使って実質1株利益を計算すると
28.0億円なら1株利益=186.5円(来期予想193.9円)
30.0億円なら1株利益=199.8円(来期予想207.8円)
注=同社は2月決算であり来期が近いので来期4%増益として1株利益を計算したのが来期予想数字。

食品スーパーという業種からして、スクロールのようなことはまずありえない。
業績の大上方修正が必至で、超低PERの株価(1543円)は

28.0億円の場合
PER 9倍で1679円(来期予想なら1745円)
PER10倍で1865円(来期予想なら1939円
30.0億円の場合
PER 9倍で1798円(来期予想なら1870円)
PER10倍で1998円(来期予想なら2078円)

要するに、時価の1543円という株価、実質予想1株利益200円前後からして超割安だということである。

なお寿スピリッツも、上半期の増益分しか通期業績に上乗せしておらず、いずれ通期業績の大幅上方修正は必至だろう。こちらも時価の4175円は4335円の高値更新から一段高とみる。

【アトラ】
同社は27日、1店の新規出店を発表、これで11月の出店は4店になった。
今期(2015年1月~12月)の出店状況を見てみよう。
01月=0
02月=1
03月=1
04月=2
05月=2
06月=2
07月=1
08月=2
09月=2
10月=4
11月=4
12月=?
11月までで21店の出店である。今期目標が25店なので12月も4店で目標達成である。
こう書くと単に予定通りということになるが、6月中間期決算は経常利益が0.55億円予想が1.03億円で着地した。8店の出店でも予想の2倍近い経常利益になったわけである。下半期は17店前後の出店になりそうなわけだが、2.6億円の予想経常利益達成には下半期1.57億円でいい。これは出店店舗数が2倍以上になることから軽く上回るとみていいだろう(もちろん「ほねつぎチェーン」以外の売り上げもあるが、それらはチェーン店の数にほぼ比例するとみていいだろう)。

そして、これ以上に評価すべきなのは、ここ出店数が2ヵ月連続4店にもなったことである。年間なら48店ペースだが、同社の2016年以降の出店目標は年30超である。いかに出店が順調かということである。同社の業績は、今後加速度的に向上することが期待できそうなのだ。
これだけの有望高成長企業の来期予想PERが27.9倍(来期予想経常利益は岩井コスモ証券予想の5.5億円を使用)というのは、あまりに低過ぎる。

10月28日 23時45分記
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