前稿で「訳も無く弱い相場」と書いたが、解明はできにくいにせよ訳はあるわけで正確には「合理的理由のない下げ」とでもすべきだったと、今考えている。

さて、その「訳」について考えて来たわけだが、日本株がここまで突出して上げてきた反動、ヘッジファンドによる仕掛け的売り浴びせといった説が巷間言われているようだ。。

前者について言うと、では世界各国の株価は最終的には(それがいつかがまた問題だが)、騰落率が同一になるとでも言うのだろうかという反論が当然出て来る。まあほとんど考慮に値しない説であろう。

後者は十分考えられる見方である。先物に仕掛け的売り物が入って崩れたといった解説は、前回(8.20日台)の下げの時も含め何度か言われたように記憶する。
ただ、これは先物が売られたから(現物も売られた)というよく言われる説明同様、根本的理由とは言えない。株式が売られたから(株価が下げた)を少し具体的に言い直しただけだからである。
結局、なぜ先物が売られたのか、なぜヘッジファンドが売りを仕掛けたのかが問題なのである。

日本国債の格付けは異常に低いのに、市場では買われ続ける人気商品だというおかしな現象がある。
円も世界経済が不安定化すると安全資産として買われるという、やや分かりにくい現象もある。
日本の最近の株価も、この延長で考えるといいのかもしれない。即ち、世界各国の株価が変調を来たすと日本の株価に目が行く。そうすると、独り結構いい値段をキープしている。そこでハイエナのように獲物を探しているヘッジファンドには恰好の餌食というか投機対象に映るというわけである。大量の資金を動かせる市場はニューヨーク、東京、それに加えてせいぜいロンドン、フランクフルトくらいなものだろう。

いずれにせよ、日本の世界における政治的地位は、その国力(GDP)等に比し、著しく低い。経済的地位にしても近年の停滞もあってかつての輝きはなく評価もさほどではない。
にもかかわらず、国債、円、株価、そろっていいように利用され(私に言わせればなぶられ)ているというのが、我が日本なのだろう。
黒田日銀総裁が、アジア開銀総裁の時のことだったと思うが、日本国債の評価が低すぎると相手(国債格付け会社首脳だっただろうか)に強く言ったが聞く耳を持たなかったという話をTV番組でされていた。事は難しそうなのである。アメリカの属国的振る舞いを長年続けて来たつけを払わされているのかもしれない。

今後の株式相場である。
アメリカの雇用統計は、微妙な数字だった。9月末のアメリカの利上げがあるかないかも、また微妙である。9.16、17日のFOMCまで利上げの有無を巡って世界各国の株価は揺れ動くことになる。
04日のNYダウは272ドル(1.66%)安、CME日経平均先物は137円安だった。
日経平均は04日の終値が17792円で8.25日につけた17806円をわずかに下回った。
9.07日(月)、終値が04日の終値近辺かそれより高くなれば、2番底形成で底打ちということにもなる可能性が出てくるが、やや難しいか。
逆に17792円を大きく下回るようなことになると、昨年末値の17451円が意識されてくる。
いずれにせよ、とりあえずは中国(上海総合指数)、アメリカ(NYダウ)次第である。なおかなりの下げがあるリスクも考慮しつつ、慎重に、この難局に対処するしかない。
もちろん、もうそろそろ反発してもいいという考え方も十分成り立つ。日本株の今期予想PERは日経平均採用銘柄では、ついに14.21倍と15倍を下回った。1部全銘柄でも15.19倍であり、PER面では下げ過ぎに近いところに来ているとみていいだろう。

というわけで、極端な見方に行かず、冷静に相場を注視しつつ、今後の成り行きを日々予想していくところだ。

9月06日 22時15分記
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