アイリッジ関連の「本命企業」というのは、もう読者諸氏もご承知のように、3393 スターティアである。

私は拙著にも書いたようにIPOにはほとんど興味がない。提供される業績関係のデータが乏しく緻密な分析が困難だからである。

ただ今回は日経に「アイリッジ売買不成立」としてアイリッジについて

>小売業などを対象にスマートフォンを使って店舗に顧客を誘導する販売支援を手がけており

という記述があり(7.18日朝刊)、これが私の目を引いたわけである。

どこかで見たような文言だったからである。
どこかとは以下に示す四季報のスターティアの稿でである。

>【O to O】ネットからリアル店舗へ誘導するためのアプリ作成ツールを新発売。小売りや飲食での導入目指す。

ここまで共通点があるのに、市場ではまだ誰もそのことに気づいていないようである。早速、全力で情報収集した。以下、要点のみ示そう。

アイリッジの事業内容は「スマートフォンをプラットフォームとしたO2Oソリューション「popinfo」の提供、集客・販促向け企画提案・運用等」である。
注=O2Oは「オンラインtoオフライン」の略で、消費者にインターネット上のwebサイトやアプリを通じて情報を提供し、実店舗への集客や販売促進に繋げることを表す。

スターティアラボ(スターティアの連結子会社)は4月28日、店舗向けO2O集客アプリの制作代行を支援するソフト「AppGoose(アップグース)」の販売を開始したと発表した。
同サービスは大手チェーンではないネイルサロンや飲食店など小規模店舗の集客支援、小規模店舗を顧客に持つ印刷会社やWeb制作会社などのクリエイティブ企業の売上アップを支援する目的で開発されたもので、店舗向けにスマートフォンアプリの制作ソフトを提供するのではなく、店舗向けスマートフォンアプリの制作サービスを提供したい企業向けのサービス。

アイリッジ上場に際しての【類似企業】は次の3社。スターティアがしっかり入っていることに注目。

ソフトクリエイトホールディングス
スターティア
GMOTECH

さて、次にアイリッジとスターティアの株価を比較してみよう。ファンダメンタルズを確認もせず、スターティアはもう大幅高したからおしまい的な暴論が多過ぎるからである。

          株価        1株利益     PER
アイリッジ   6820▼530   50円前後か  136倍
スターティア  2167△243  164.7円     13倍

注=アイリッジは2016年7月期、スターティアは2017年3月期の予想数字。アイリッジの方が古い数字になるので、この間の成長も加味すれば1株利益は60円くらいで計算してもいいかもしれない。いずれにせよ、アイリッジは2015年7月期の数字も出ておらず、大胆な推定である。

これを見れば、いかにアイリッジが超高PERに買われているか、そしてそれ以上に、これだけ上げたとはいえ、なおスターティアがいかに割安かが分かろう。
スターティアには、こういうこと以外にも好材料は山積しており、1700円台くらいの株価は、特に事業内容、成長力を考えれば超割安だったわけで、時価はようやく、それをかなり織りこんだ段階と言ってもいいだろう。
そしてアイリッジ関連、O2O関連という新たな材料を評価する相場は、これからかもしれない。

なお、私はI 0 T、M to M等にいち早く着目、NSW等の銘柄を発掘してきた。そのNSWは、ここに来てまた大きく上げている。四季報最新号の同社の稿には「電力監視などM to M、O to O のクラウド新事業が収益化。」とある。
近々「O to O」という言葉が株式市場で飛び交うかもしれない。

明日買っても間に合うかというご質問をいただいている。
いくらで寄るかにもよるので軽軽には答えにくい。ただ、私としてはPER20倍くらいはあって当然、最低でも15倍と考えている。
買うなら分けて買う、最初ごくわずかだけは押さえ、あとは値動きからその後の方針は決めるといったやり方を考慮されたい。

PER20倍≒3300円
PER15倍≒2470円

2011年1月に2778円という高値を付けている。

7月22日 23時19分記

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