9日の欧米各国株はそろって値上がりで終えたわけである。これを受けての10日の日本株(日経平均)は120円余上げる場面もあったが結局76円安だった。TOPIXはわずかに値上がりしたとはいえ、騰落銘柄数では前日同様値下がりが多く、実質値下がりと言っていいだろう。下げ過ぎが特に著しい小型株も、終始プラスで推移したJQも最後はわずかにマイナスに沈んだ。
なお上海は4.5%の大幅高だった。

巷の解説は、ギリシャ債務問題の先行き懸念が言われていた。

この後の欧米各国株は、そろって大幅高となった。ギリシャ政府が提出した財政改革案を評価したためである。

こうなって来ると、日本株の動きの異様さだけが目立つではないか。そもそも、9日の欧米株の値上がりはギリシャ問題への楽観的見通しを前提にしていたとみるのが普通であろう。
日本には中国(上海株)という懸念材料が欧米各国以上にあるにしても、その上海株が大きく値上がり(8日-5.9%、9日+5.8%、10日+4.5%で、結局3日間トータルでは大幅高)しているのであり、理由にはならない。

12日の日経朝刊「今週の市場 株式」では、ギリシャの債務問題や中国株相場の動向次第では「波乱含みの展開が引き続き予想される。」と、弱気の見通しが語られている。
弱気なら弱気でもいいが、日経平均先物が大幅高となっているのを知らないのだろうか。それとも都合が悪いのであえて無視したのだろうか(通常は、こういう大きく変動している場合は特に言及している)。

日経では別のところで中国株のPKO(株価維持政策)を批判、中国経済への懸念を書いている。結局、日本では中国経済に対するバブル崩壊懸念が非常に強いということなのだろう。上海株の上昇も砂上の楼閣、半数とも言われる売買停止になっている銘柄の売買が始まればまた暴落するだろうというわけである。

私は中国経済に対し、それほど弱気ではないが、上記のような懸念をある程度見込むにしても、これほど日本株だけが下げるのは、やはりおかしいと考えている。欧米各国にしても中国経済の動向にかなりの影響を受けるのであり、ギリシャ問題には日本よりはるかに大きな影響を受けるのは論を待たない。
となれば、結局、日本も欧米各国も、今回の上海株、ギリシャ問題で、そう大きな差はない影響とみてもいいくらいであろう。にもかかわらず、日本株だけが独り値下がり(それも大幅)しているのは、正常ではないのではないかということである。

NYダウの10日の終値は17760ドル+212ドル=+1.2%だった。
日経平均先物(大証夜間)は20000円ちょうどだったが、この後も取引されたCME日経平均先物は20110円で10日の日経平均の終値比+330円である。
さすがに、日本株下げ過ぎに気付かされたというところか。

【ギリシャ債務問題のその後】
11日午前にギリシャ議会は財政改革案を承認した。これでまた一歩、EUからの支援を受けることが可能な方向に前進したわけである。
その後のユーロ圏財務相会合では、ギリシャへの不信から支援への合意とはならず、2回目の会合が開かれることになったという。NHKテレビでは「予断をゆるさない」と言っていた。
細部はともかく、大筋のシナリオは決まっているようなもので、とりあえずは、それなりに株式市場を失望させない方向に落ち着くと私はみるが・・・

投資家という者は、下げれば弱気になり上げれば強気になるものである。
それを精神論ではなく、技量のアップにより克服(と言っても程度問題だが)することが重要である。
今回の日本株急落(7.03日~10日で日経平均は9.6%の下落)で、中国バブル崩壊、ギリシャユーロ圏離脱といった悪夢のシナリオに汚染され最安値圏で叩き売ってしまったというような方がもしいたとしたら、反省しよう。
日本のマスコミ、週刊誌等は安易に悪いシナリオに乗る傾向があるように思う。巷には中国バブル崩壊といった言葉が氾濫している。
強気を言って外すと非常にまずいが弱気を言って外しても許されるという風潮があるのも影響しているのだろうが。

とりあえず、ギリシャ債務問題で一転して悪い方向にといったことがなければ、13日以降の日本株は下げ過ぎ修正高に向かうとみる。

7月12日 21時47分記
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