リクルートの上場が10月にもあるかという5.14日付け日経朝刊の記事をきっかけに、リクルート株を大量に保有している企業の株価が、上げている。
そこで、以下に大量保有企業とその保有株数等について、私が調査、分析した表を示す。
もちろん、これ以外でも電通、博報堂、日本テレビ、トランス・コスモス、IIJ等もあるわけだが、1株含みの大きさという観点から、省略しても問題ないので省いた。
注=株価は5.29日終値。1株利益は今期予想で鎌倉式実質値、PERはこれに基づく実質値。

銘柄        保有株数     簿価     1株含み    株価    1株利益     PER
図書印刷      90万株    1171円    181円    427円    6.1円   70.0倍
新日鉄ソリュ    45万株    8500円    70円    2522円  152.8円   16.5倍  
凸版印刷     320万株    2566円    65円     739円   37.4円   19.8倍
大日本印刷    320万株    3025円    63円   1005円    50.3円   20.0倍
野村総研      60万株     6800円    27円    3355円  161.3円   20.8倍
大王製紙      30万株    9500円    22円    1219円   81.5円   15.0倍              クイック         1万株    9250円     5円     614円   38.4円   16.0倍                                                                                              
CAC HD      30万株    6800円   139円      1114円   108.5円   10.3倍

リクルートの上場した場合の株価に関しては、時価総額1兆円と仮定しての1万6630円、あるいは2万円といった観測が行われているが、ここでは我がCACの簿価に1万円を加えた1万6800円と仮定して1株当たりの含み益を算出した。

5月29日 18時42分記

この表の企業の中でも、特にリクルート上場を材料に株価が大きく上げたのは図書印刷だ。同社株は折にふれその本命企業として買われ、現在のような高PERまで買われたと言っていいだろう。ラフな言い方をすれば、リクルート株の1株含み181円分そっくり上昇したと言っていいだろう。

次に大きく上げたのがクイックである。といっても同社はリクルート株の1株含みは5円にすぎず、これで上げたわけではなさそうだ。実は同社の1番の取引先がリクルートなのである。つまり、リクルート上場で受注が増加するだろうといった期待で上げたわけである。

【図書印刷+クイック=CAC】
さてCACである。同社はリクルート株の1株含みが139円、自己株を除いた実質で151円あり、図書印刷に次いで2位、3位以下とは大差がある。しかも図書印刷の場合、この材料を株価はあらかた織り込んだとみられるがCACの場合は、ほとんど織り込んでいない。
そして、こちらのほうがはるかに重要なのだが、CACの2番目の主要顧客がリクルートなのである。これは、まだどこにも書いてないはずで、新鮮な材料である。種明かしをすれば『会社情報』に載っている。この会社情報利用法は新著で書いている。

つまり、1株含み、取引実績という2つの視点のいずれでも2位に入り、総合評価で1位なのがCACというわけだ。
だからこそ、私はリクルート上場関連の本命企業はCACと言うのである。

【なぜCACは見落とされてきたのか?】
ネットでリクルート上場関連銘柄などとして検索すると、上記の図書印刷や大日本印刷、電通、博報堂、クイックといった常連企業の名前が必ずと言っていいくらい出てくる。一方CACは出て来ないことも珍しくない。もう売却してしまったからということはないのか?こういう疑念もあって比較的無視されてきた可能性もあろう。そこで私は有価証券報告書を調べてみた。よくよく見るのだがリクルートの文字はない!1年古いのにも載っていない。
こうした中で28日3時に出た株式1銘柄を売却して6.3億円の売却益というIR。これがリクルート株だとしたら大変なことになる。ただ上場間近のお宝株を叩き売る馬鹿もいまいが・・・
そこで29日の朝、会社に電話、確かめた。
同社は前はリクルート株を45万株保有していた。それを15万株売却し現在は30万株保有、リクルートさんは大事な顧客さんなので、今後も30万株は保有していく方針です、とのことだった。

【異常に低いPER】
上表で一目瞭然だがリクルート株保有企業のPERは、図書印刷、CACを除くと15.0倍から20.8倍という比較的狭いレンジにおさまっている。ひときわ目立つのがCACの10.3倍の低さである。業績も絶好調、財務内容も抜群、配当も32円配で利回り2.9%と高い、1株純資産も1125円でPBRは1倍割れ、と来ては、もはや誰の目にも株価が異常に低すぎることが分かろう。

5月30日 0時07分記
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