株のことを読者諸氏は期待されているだろうが、あれこれ頭が痛いことがあり、どうすべきか決断がつかず、とりあえず、気分転換に、みの邸の話を。

株価と不動産価格、一見関係なさそうでも、実際は、いろいろ関係がある。連動性のほか、価格に対する見方もそうである。株価同様、不動産価格も、ほとんどの人が、見る目が無く、とんでもない間違いを犯しがちである。みの御殿についての『週刊文春』の価格判定など、その最たるものである。

同誌は11月7日号で、
みのもんた「バカヤロー!」会見の大嘘 と題する大特集で、みの(敬称略)の鎌倉の例の豪邸について
価格を18億8000万円としている。
土地面積5394.3㎡、建物延べ床面積806.2㎡である。この価格として18億8000万円が妥当かということである。普通、こうした価格を専門誌でもないところが書く場合、近所の不動産屋さんに聞いた、とか公示地価を基に算出とか、その根拠が示されているものだが、この記事では「地価などから(中略)算出すると」という、はなはだ怪しげな記述があるのみだ。こういうこともあって、自分で確かめないと気が済まない性格なので、検証してみたわけだ。

これだけの規模の豪邸になると、価格と一口に言っても、実はことは簡単ではない。つまり、今すぐ現金化したいとなれば、とんでもない安い価格にしないとだめだろう。2年かけていわゆる「チャレンジ価格」で売れれば「とんでもない安値」の数倍になるだろう。そういうことを頭に入れて、以下の話をお聞きいただきたい。

建物価格=建築に要した価格は外構、植栽等も含めれば3億円以上、もしかしたら5億円以上かもしれない。ただ売却するとした場合、その価値、評価は1.5億円からせいぜい2.5億円程度だろう。ということで、ここでは2億円としよう。

土地価格=文春のいう価格(土地、建物計)18.8億円から建物価格2億円を引いて、土地価格は16.8億円。
5394.3㎡だから1㎡単価は31.14万円、坪単価に直して102.8万円となる。もう、これだけで、ありえない評価だということが分かる。アベノミクスにもかかわらず鎌倉市郊外の地価は、ずっと底ばい状態である。しかも土地の値段は広くなれば単価が安くなるのは常識である。5394.3㎡の土地を20分割して分譲しようとすれば、道路等にかなりを取られることを考えるだけで、この理由は納得されよう。
そういうことをある程度考慮すると、みの邸あたりの地価は、現在坪50万円からせいぜい80万円といったところであろう。

しかし、私が、わざわざ、こんな文章を書いているのは、文春が、もっと大きなとんでもない誤りを犯しているからである。
みの邸は5394.3㎡=約1635坪というが、これは、少しおおげさに言うと一山買ったものであり、平坦地は、どう見ても半分も無いのである。もう少し正確なことを書きたいが、残念ながら、資料を持ち合わせていないし、これでも文春よりははるかに実態を把握している自信を持って書いているということで許されよ。
私の見るところ、平坦地は500坪からせいぜい700坪である。文春寄り(文春に有利)に700坪としよう。すると傾斜地が935坪。

平坦地700坪=坪65万円として4.55億円
傾斜地935坪=坪25万円として2.34億円(概算)
合計=6.89億円

先の建物価格2億円とあわせ、みの邸の評価は土地・建物合計で8.89億円ということになる。
『週刊文春』の評価は18.8億円。

私はみのもんたの肩を持つ気は無く、というより、むしろ文春寄り(この件に関してだけだが)であるが、こと鎌倉の豪邸の評価に関しては、みのもんたに代わって「バカヤロー!」と言っておく。

一つ、裏話を。

実は少し前、私の知っている鎌倉の不動産業者さんに電話があり、鎌倉山の土地の値段を聞いて来たと言う。鎌倉山は、同じ場所でも崖だのいろいろあって一概に坪幾らとか答えようがないと言うと、みのさんちのあるところはどうかと聞いて来た。この不動産業者さん、傾斜地もあるが平坦なところなら坪100万前後でしょうと答えたという。

注=坪100万と言うのは、50坪とかせいぜい100坪までの土地についてであり、700坪とかなれば坪単価が安くなるのは前述の通りである。

そのとき、この不動産業者さん、この電話をかけて来たのは、同業者だとばかり思っていたという。どうしてそんなことになるか理解出来ない方のために言うと、不動産業者は、例えば売りに出ている物件がまだ売れずにあるか尋ねるとき、このように何も名乗らず、あの鎌倉の雪の下の130坪の物件まだありますかなどと同業に電話するのは珍しくないのである。だから、上記のように、あなたは誰などと聞かず答えたわけである。しかし、その後、文春を見て、はたと、自分が答えた坪100万円前後を基に、あのみの邸18.8億円になったのでは!と疑問がわいて来たというわけである。もしそうならと、己のやや軽率な答え方にまずったと思いつつも、文春てなんていい加減なと思ったそうである。

注=言うまでもないが、件の不動産業者さんに電話して来たのが、文春(関係)の方だったかは、不明である。

【鎌倉雄介の推理】
文春は上記の鎌倉の不動産業者から聞き出した鎌倉山坪100万円(前後)(傾斜地云々の話は不都合なので無視)から、みの邸の土地価格を16.35億円と算定。これに建物価格2.45億円を加え総額18.8億円とした。

しかし、文春さん、いい加減な週刊誌が多い中、トップクラスの信頼を勝ちえている貴誌が、こんなこと(8.89億円程度のみの邸を18.8億円としたこと)では困ります。
ふだん、世の不正、おかしなことを正義面して断罪してきたみのもんたの今回の醜態を断罪するに際し、こういうずさんな記事を書くとは情ない限りだ。もう少ししっかり取材しよう。そもそも現地をしっかり見たのか?傾斜地・山を見なかったのか?土地価格、株価の見方、こうしたことは、プロ(単に仕事にしていると言うことではなく、しっかりした鑑識眼のある者の意)に、しっかり取材して書かれたし。

11月04日 20時28分記
Secret

TrackBackURL
→http://kamakurayuusuke.blog134.fc2.com/tb.php/1614-a0a2dc9b