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2012.09.29
駐車場運営会社の比較研究
パラカを前稿で挙げたら、28日はかなりの上げとなった。どうみても割安なのだが、この上げに気を良くして、他の駐車場運営会社と、PER等を比較してみた。
株式投資というのは、こうしたことを地道に、半歩先に調査・研究するのが重要なのだが、他に仕事のある人は時間的に厳しい、時間のある人でも発想が無ければダメ、時間も発想もある人でもまじめさに欠ける人はダメというわけで、なかなか難しいのである。
貸し駐車場というと、まず思い浮かべるのはパーク24(業界1位)、そして最近良く目にするのが三井のリパーク(三井不動産販売の子会社、業界2位)、またコインパークなどもあるが、以下は上場企業を網羅したもの(その積もりだが、やや怪しい)である。
注=イチネンHLも貸し駐車場を手がけているが、売り上げ比で7%程度に過ぎないので除いてある。
社名 市場 来期予想売上 株価(9.28) 実質PER
パーク24 東証1部 1550億円 1278円 15.3倍
日本駐車場開発 東証1部 117億円 4085円 11.3倍
トラストパーク マザーズ 110億円 30850円 3.7倍
パラカ マザーズ 88億円 94200円 4.8倍
駐車場総合研究所 マザーズ 60億円 167円 10.0倍
トラストパーク、そしてパラカのPERだけが異常に低い。
トラストパークの場合、不動産の売上比率が34%ある。中小不動産株のPERは概して低いので、これが影響していると思われれる。また自己資本比率が10.1%と、これまた異様に低い。他の4社は33.2%~40.6%の狭い範囲に収まる。トラストパークは、これだけ低PERでも、実は9.28日に年初来安値を更新している。大穴狙いならいざ知らず、これでは、やはり、なにか問題があるとみて敬遠するところだろう。
というわけで、PER4.8倍のパラカが、やはり狙い目ということになる。
問題点を探してみると、有利子負債の多さが見つかる。100億円。これは来期予想売上を上回る。ただ、これでも減少傾向にあり、かつ利益剰余金が34億円弱と増加傾向で差し引きでは67億円弱になる。現在のような低金利時代では、そう気にしなくていいだろう。
なおパラカの決算期は9月。対してトラストパークは6月。両社の決算期には9ヵ月もずれがあるのだ。来期というのは、パラカ=2013.9月期、トラストパーク=2014.6月期であり、大雑把に言えば、パラカは1期古い数字ということになる。これで低PERのライバルだったトラストパークと比べても、パラカにもう一つ有利な材料がで出たわけだ。
パラカは9.28日、年初来高値を更新したが、明後日、10.01日からは、同社の来期は2014.9月期になる。2014.9月期業績も続伸が予想され、実質PERは3.9倍前後もありえよう。というわけで、パラカの今後の株価に期待しよう。
9月29日 21時33分記
株式投資というのは、こうしたことを地道に、半歩先に調査・研究するのが重要なのだが、他に仕事のある人は時間的に厳しい、時間のある人でも発想が無ければダメ、時間も発想もある人でもまじめさに欠ける人はダメというわけで、なかなか難しいのである。
貸し駐車場というと、まず思い浮かべるのはパーク24(業界1位)、そして最近良く目にするのが三井のリパーク(三井不動産販売の子会社、業界2位)、またコインパークなどもあるが、以下は上場企業を網羅したもの(その積もりだが、やや怪しい)である。
注=イチネンHLも貸し駐車場を手がけているが、売り上げ比で7%程度に過ぎないので除いてある。
社名 市場 来期予想売上 株価(9.28) 実質PER
パーク24 東証1部 1550億円 1278円 15.3倍
日本駐車場開発 東証1部 117億円 4085円 11.3倍
トラストパーク マザーズ 110億円 30850円 3.7倍
パラカ マザーズ 88億円 94200円 4.8倍
駐車場総合研究所 マザーズ 60億円 167円 10.0倍
トラストパーク、そしてパラカのPERだけが異常に低い。
トラストパークの場合、不動産の売上比率が34%ある。中小不動産株のPERは概して低いので、これが影響していると思われれる。また自己資本比率が10.1%と、これまた異様に低い。他の4社は33.2%~40.6%の狭い範囲に収まる。トラストパークは、これだけ低PERでも、実は9.28日に年初来安値を更新している。大穴狙いならいざ知らず、これでは、やはり、なにか問題があるとみて敬遠するところだろう。
というわけで、PER4.8倍のパラカが、やはり狙い目ということになる。
問題点を探してみると、有利子負債の多さが見つかる。100億円。これは来期予想売上を上回る。ただ、これでも減少傾向にあり、かつ利益剰余金が34億円弱と増加傾向で差し引きでは67億円弱になる。現在のような低金利時代では、そう気にしなくていいだろう。
なおパラカの決算期は9月。対してトラストパークは6月。両社の決算期には9ヵ月もずれがあるのだ。来期というのは、パラカ=2013.9月期、トラストパーク=2014.6月期であり、大雑把に言えば、パラカは1期古い数字ということになる。これで低PERのライバルだったトラストパークと比べても、パラカにもう一つ有利な材料がで出たわけだ。
パラカは9.28日、年初来高値を更新したが、明後日、10.01日からは、同社の来期は2014.9月期になる。2014.9月期業績も続伸が予想され、実質PERは3.9倍前後もありえよう。というわけで、パラカの今後の株価に期待しよう。
9月29日 21時33分記
弱小デイトレーダー
初めてコメントいたします。
Gテイストは涙の損切りを余儀なくされましたが、いつもトレードの参考にさせていただいております。
突然の質問で申し訳ございませんが、3250エーディーワークスのIR「ライツ・オファリングに関するお知らせ」
について先生のご見解をお教えいただきたく存じます。
IRを読む限りでは株主有利に思えてなりません。
恥ずかしながら「新株予約権」自体が市場で売買できるということを初めて知りました。
この資金調達方法のメリット、デメリットなどご教授していただけましたら幸いです。
Gテイストは涙の損切りを余儀なくされましたが、いつもトレードの参考にさせていただいております。
突然の質問で申し訳ございませんが、3250エーディーワークスのIR「ライツ・オファリングに関するお知らせ」
について先生のご見解をお教えいただきたく存じます。
IRを読む限りでは株主有利に思えてなりません。
恥ずかしながら「新株予約権」自体が市場で売買できるということを初めて知りました。
この資金調達方法のメリット、デメリットなどご教授していただけましたら幸いです。
2012/10/01 Mon 18:21 URL [ Edit ]
鎌倉雄介
> 弱小デイトレーダー さん。
ライツ・オファリングについてはネットでお調べください。
株主全員に新株予約権を無償で割り当てること による増資のわけですが、
結局は多少なりと、いわゆる希薄化が起きるわけです。
要するに、公募増資の欠点を弱めるべく工夫した増資形態のようです。
数十年前は増資=株高だったわけですがPER理論の普及により」
増資=株安になってしまいました。唯一の例外が株式分割=実質的
無償増資で発行株数に変化なしのわけです。これとて、PER理論的には
株高要因ではないのですが、流動性の向上といった理屈から株高になりやすい
というだけのことです。
で、今回のは、まあ、公募と分割の中間とみればいいのではないでしょうか。
大きく株価に影響する材料ではない?
業績の小幅上方修正を発表しましたね。
ライツ・オファリングについてはネットでお調べください。
株主全員に新株予約権を無償で割り当てること による増資のわけですが、
結局は多少なりと、いわゆる希薄化が起きるわけです。
要するに、公募増資の欠点を弱めるべく工夫した増資形態のようです。
数十年前は増資=株高だったわけですがPER理論の普及により」
増資=株安になってしまいました。唯一の例外が株式分割=実質的
無償増資で発行株数に変化なしのわけです。これとて、PER理論的には
株高要因ではないのですが、流動性の向上といった理屈から株高になりやすい
というだけのことです。
で、今回のは、まあ、公募と分割の中間とみればいいのではないでしょうか。
大きく株価に影響する材料ではない?
業績の小幅上方修正を発表しましたね。
2012/10/01 Mon 21:11 URL [ Edit ]
弱小デイトレーダー
早速ご丁寧なお返事ありがとうございました。
勉強がてらに明日少し買ってみようとかと思っております。
うっかり過去の記事にコメントしてしまって申し訳ありませんでした。
勉強がてらに明日少し買ってみようとかと思っております。
うっかり過去の記事にコメントしてしまって申し訳ありませんでした。
2012/10/01 Mon 21:29 URL [ Edit ]
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