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17日の相場は、日経平均(0.4%)、TOPIX(0.9%)とも3日連続の上げとなった。
ただ、これまでとは一転、内需系の銘柄が買われ、輸出関連には下げるものも多かった。業種別では陸運、食料品が2%超の上げとなり、逆に石油・石炭製品、工業が1%超の値下がりとなり、機械、電気機器もともに0.4%台の値下がりとなった。
規模別では大型より小型の上げ率が大きかった。
1部市場が常に堅調だったのに対し、JQ、マザーズはついていけず終始マイナス圏で、結局JQは0.3%、マザーズは1.5%下げて終わった。

こうした中、当道場銘柄は、ほとんどの銘柄が上げた。
セイヒョー(推)は4360△180まであって4235△55と7連騰で連日の高値更新。
エバラ食品(推)、佐藤食品(WEB銘柄)(推)、仙波糖化(推)、ニホンフラッシュ(WEB銘柄)、SBS(同)大木ヘルス(同)なども上げた。
5850△190とスターゼン(WEB銘柄)(推)、も3連騰、動きが変わってきた。

前稿で打診買いもとした3銘柄は、一正蒲鉾1293△71、ココカラファイン7000△50、日本電子1127△19と、そろって上げた。

動きの悪い銘柄はどこまでもという感じで、カッシーナ(WEB銘柄)、アドバンスト(同)は1%台の値下がりとなった。

【猛暑関連が軒並み高】
連日の猛暑で、この日は猛暑関連銘柄の大幅高が目立った。セイヒョー、一正蒲鉾のほか、井村屋3610△205、キリンHD2997.5△90.5、森永乳業3830△100、石垣食品161△14などである。とりあえず7.29日くらいまでは、この暑さが続くようだから、もう一段高が期待できそうだ。なおセイヒョーの高値目途として意識されるのは2013年(暑かった)7月末につけた4850円である。『Yen SPA!』で目標値を4860円としたのは、このためである。

【仙波糖化にはわされてされている大量の売り】
17日の株価を見ていると、食品関連、陸運などが強く、これらが完全復活するかもとの期待を抱かせるが、果たしてどうなるか。なお予断を持たず見ていくところだろう。
それにしても、仙波糖化にしろ、佐藤食品、エバラ食品にしろ、動きが粘り強くなってきている。
仙波について書くと、この銘柄には、数日前から950円に5000株くらい、960円に6000株くらいの売りがずっと出されている。最近の1日出来高はせいぜい5000株程度だったから、これは途方もない売りとも言えた。10日に950円を少し買う向きがあったのだが、結局押し戻されて946円で終えた。そして17日、再び950円に立ち向かう向きがあり、最後950円で300株出来、4400株の売りが残る形となった。私も950円を買えばと思わないでもなかったのだが、10日段階では買い余力ゼロでなすすべもなかった。しかし今は950円、960円にある計10400株ごとき何するものぞという資金繰りになっている。これは他の投資家でも同様の方が結構いよう。というわけで、いよいよ、仙波も1000円回復から一段高というコースも十分ありうる状況になってきたのかもしれない。

7月18日 0時05分記
13日の相場も、12日ほどではなかったものの、主力大型株中心の相場だった。
日経平均は1.9%(409円)高、TOPIXも1.2%高だった。これだけ上げたにも関わらず値下がり銘柄数は473(値上がり銘柄数は1547)もあった。JQは0.2%、マザーズは0.7%高にとどまった。

当道場銘柄は値上がりするものが多かった。
セイヒョー(推)は4180△180の高値引けだった。
佐藤食品(WEB銘柄)(推)、エバラ食品(推)、仙波糖化(推)、スターゼン(WEB銘柄)(推)、大木ヘルス(WEB銘柄)なども上げた。
ニホンフラッシュ(WEB銘柄)、SBS(WEB銘柄)などは下げた。

セイヒョーの2019年2月期の1株利益がどうなるかの考察を書いておこう。
まず売り上げである。
3-5月期の売り上げは前年同期比3.8%増だった。
6-8月期は、この猛暑で売り上げは大きく伸びよう。
9月期以降も残暑(これはやや期待に近いが)、近年の秋冬市場拡大で、3-5月期の3.8%増を上回る伸びが期待できよう。

予想A=38.51億円
(6-8月期は前年同期比10.0%増、9-11月期・12-2月期は同4.0%増の前提)
予想B=39.33億円
(6-8月期は前年同期比15.0%増、9-11月期・12-2月期は同5.0%増の前提)
注=あまりの暑さに「もも太郎」がバカ売れ、6-8月期の売り上げが前年同期比30%増とかになる夢もあると思うが、その場合、株価はさらにとんでもないことになる可能性を秘めるわけである。
以上の考察を踏まえ売り上げをここでは39.0億円と予想することにしよう。
会社計画は37.00億円で経常利益は4500万円を見込む。
売り上げが37億円→39億円へ5.4%強増額になるわけである。利益は売り上げの伸びを大きく上回って増えるのは常識である(減価償却や人件費等はほとんど変わらず売り上げが大きく伸びるからそうなる)。四季報が今期売上38億円で経常利益4500万円としていることも参考に経常利益は6000万円前後と読むのが妥当だろう。
経常利益6000万円の場合実質1株利益は102.6円になる。
なおPER的に割高という向きもあろうが、予想1株利益は、会社予想とこの予想を比べると
会社予想= 48.9円
鎌倉予想=102.6円
というとんでもない大差にこそ注目すべきだろう。実際、掲示板では、この48円台の会社数字をもとにしたコメントがあり、それをおかしいと言っている方はいないのである。
さらに言えば、同社は2月期決算であり、もう間もなく2020年2月期が注目されることになる。秋冬市場拡大、冷蔵倉庫は需要強く新設もありうるといった好材料から続伸が期待できる。

13日のNYダウは95ドル(0.4%)高、NQは横ばい(0.03%高)だった。
現在のNYダウ先物は小幅高となっておりCME日経平均先物は、ほぼ横ばい圏の小動きだ。
いずれにせよ、相場は一時の下値不安は薄らぎ、落ち着きを取り戻している。問題は今後の物色動向のわけだが、これはなお読みにくい。

私としては、とりあえず現行の銘柄(セイヒョー、エバラ食品、仙波糖化、スターゼン等)、ポートフォリオはあまり変更せず、余力のある方は、以下のような銘柄を打診買いしてみるのもいいだろうと考えている。

2904 一正蒲鉾=うなる美味しさうな次郎2枚 が日経POSセレクション2018に選出。これは日経が客観的指標で選んだ「今伸びている商品」である。ウナギ価格の高騰が続いているうえ、節約志向もあって「うな次郎」には追い風が吹いている。折しも7.20日は土用の丑の日(8.01日は二の丑)だ。猛暑関連として注目される可能性があろう。

3098 ココカラファイン=業績好調にもかかわらず時価は底値圏。同業各社と比べても際立って低PER.。東海東京調査センターは新規に「アウトパフォーム」で格付け開始。目標株価9000円(7.09日)。7.13日終値は6950円。

6951 日本電子=1ドル105円前提。1円円安で約3億円営業増益要因。現在の112.4円程度だと22億円強の営業増益要因。今期予想営業利益が52.0億円なので、これは大きい。

7月16日 22時29分記
予想通りというか期待通りというか、いやなことにと言うか、ともかく猛烈な暑さが日本列島を襲っている。セイヒョー(推)の株価が気温に比例して上がることを祈りつつ、ここでは私が長年の試行錯誤の末、完成させたアイスクリームの製法を、公開することにしよう。
題して鎌倉アイス。

製法

材料
①純生クリーム 200ml×1
②ホイップ 植物性脂肪 200ml×2
③砂糖 110g程度
④卵 3個
⑤アーモンド 40g~55g
⑥バニラエッセンス 6滴程度

注①=純生クリームは「タカナシ 北海道純生クリーム47」または「タカナシ 北海道純生クリーム35」。ただし雪印メグミルクやよつ葉の製品でも問題ない。
注②=ホイップ 植物性脂肪は雪印メグミルク
注③=砂糖は「日新製糖 きび砂糖」。普通の白砂糖でもいいが、きび砂糖のほうがこくがありおいしくできる。和三盆はアイスクリームには合わないように感じた。砂糖の量は好みに合わせればいいが甘くなりすぎると処置なしなので、はじめはやや甘さ控えめに作ってみるといいかもしれない。甘さが足りなかったら食べるときに砂糖を加えれば何とかなる。
注④=卵はできれば10個パック300円以上のもの。ただし安いものでも味にさほど大きな差は出ないように思う。
注⑤=アーモンドは、いろいろなものが売られているが、基本的にどの製品も大差ない。一応お勧めはコストパフォーマンスも加味して協立食品の「素焼きアーモンド」(200グラム)
注⑥=バニラエッセンスもどこのでもいいと思うが、私が使っているのは協立食品のであった。

作り方
①アーモンドをまな板に置き、包丁で細かく砕く(もっといい方法があれば別の方法でも可)。
どの程度の細かさにするかが、かなり重要。あまり細かく砕き、粉末状まですると、味が変わり、おいしくなくなる。それなりに細かく砕くが粉末近くまでしてはまずいということを頭に置いて、あとは各自試行錯誤の上、好みの細かさにされたし。
②純生クリーム、ホイップの計3パックの口を開き、ステンレスボール等に入れる。
③卵3個を容器に割り、ステンレスボール等に入れる。
この際「カラザ」(白いひも状のもの)は除く。ただし栄養価とか言って入れたいというのは拒まず。白身は微妙。私は面倒さ・経済性から、そのまま使うが、取り除いたほうがおいしくなる可能性はあろう。
④砂糖、アーモンド、バニラエッセンスを、ステンレスボール等に入れる。
⑤以上で、すべての材料が投入されたステンレスボール等内の材料を、泡だて器(ホイッパー)で、よくかき混ぜる。
⑥これをいくつかの容器に分けて入れ、冷凍庫で凍らせる。

こう書くと、ちょっと難しそうに感じるかもしれないが、実際はごく簡単だ。作り方の①~④も実は順不同で、どの順でもいい。ただアーモンドを砕くのが①なのは、これだけがそれなりに時間がかかるので、それまで生クリーム等は冷蔵庫で冷やしておいたほうが冷凍後、製品完成までの時間が短縮できようという細やかさからである。

材料費は合計で約700円~800円であろう。
これで60ml×13個(私の場合、ケーキ屋さんにあるガラス容器入りのケーキを買ってこのガラス容器に材料を入れて作るので60mlになる)
くらいができる(やや不正確なのはお許し願う)。よって1個60円程度か。
ハーゲンダッツ ミニカップの容量は101ml(のようだ)。定価272円(か)。
鎌倉アイス101mlなら101円。
ただ、おそらく普通の食品は原材料費の3倍以上の定価になっていようから、実質的にハーゲンダッツより材料費はかかっていることになる。
純生クリームとホイップ 植物性脂肪の比率だが、純生クリームの比率を上げるとこってりし植物性脂肪の比率を上げるとあっさりする。好みに応じて比率を調整すればいいわけだが、一応、上記の比率が一番いいように思う。
卵も同様で2個だとあっさり、4個だとこってりになる。

私がアイスクリームをドン冷エ(日軽金)で作ったのが1983年。その後アイスクリーマー付き冷蔵庫で作るように変わった。材料をいろいろ工夫し徐々に味もアップしたが、なおハーゲンダッツの壁は厚く、苦闘の日々が続いた。
転機が訪れたのは、ある日アイスクリーマーが故障し、回転せずに、そのまま材料が固まってしまったという事故だった。アイスクリーマーというのは容器に材料を入れセットすると、自動で撹拌してアイスを作るもので、冷蔵庫の一部についていたのである。
その撹拌されずに固まったアイスのほうが、これまでの撹拌されてできたものより、はるかにおいしくできていたのである。撹拌により空気が入り過ぎかえってこくが失われおいしくなくなったのだろう。
このブレークスルーを経て、ついに鎌倉アイスは大きく完成に近付いたわけである。

それでは、アイス好きの方は、ぜひ試してみてください。きっと、作ってよかったと思っていただけると確信しています。

7月16日 0時30分記
セイヒョー(推)の決算がわくわくするくらいの好内容だと書いたわけだが、どうも評判が悪い。と言うか本当にいくら考えても私の言いたいことがわからない方が多いようだ。
私は大学卒業後入社した会社で、入社早々ほとんどの社員の方がいわゆる「経済音痴」なのに驚いたことを思い出した。「経済音痴」の人に株の話は通じない。しかし株式投資をやってる方まで「経済音痴」では、困ったものだ。あまり悪口雑言を言うのも気が引けるから、ここまででとどめ、セイヒョーの決算について、私の見方を書こう。

前稿で決算短信の中の「定性的情報」の部分を長々引用しておいた。長々なのは、肝心なところだけにすると誰にもすぐ分かって12日の寄りが高くなるのを懸念したからだ。これが奏功したか3930▼10と安く始まったのは作戦勝ちでよかった。
以下に、肝心な部分に絞って引用しておく。

>その結果、当第1四半期累計期間の売上高は、自社製品の販売及びOEM製品(相手先ブランド名製造)の販売が順調に推移したことから、1,002百万円(前年同期比3.8%増)となりました。
損益面については、繁忙期に向けた増産体制により製品の運搬費及び支払保管料が大幅に増加したものの、製造ラインの機械メンテナンスの強化及び製造ロスの削減に努めた結果、営業損失は25百万円(前年同期は営業損失26百万円)、経常損失は21百万円(前年同期は経常損失13百万円)、四半期純損失は21百万円(前年同期は四半期純損失14百万円)となりました。
なお、当社は夏季に集中して需要が発生するため、特に第2四半期会計期間の売上高は、他の四半期会計期間の売上高と比べ著しく高くなる傾向にあります。

①売り上げは前年同期比3.8%増だった。
②利益は営業損失は前年同期より微減、経常損失は増加と、トータル、総合的に見てやや悪い程度
③この②の結果になったのは「繁忙期に向けた増産体制により製品の運搬費及び支払保管料が大幅に増加した」ためである。
④夏季に集中して需要が発生するため、特に第2四半期会計期間の売上高は、他の四半期会計期間の売上高と比べ著しく高くなる傾向にある。

③が特に重要なポイントである。
アイスメーカーにとって圧倒的な需要期である第2四半期(6-8月期)に向け増産体制をとったわけで、ために経費がかさんで利益は第1四半期は前年同期比、やや悪化しただけのことである。
これだけでも、今回の決算が結構明るいものだったことが分からなければならないが、もう少し情報を持っていれば、もっとクリアにいろいろなことが見えてくる。
同社は2017年2月期、悲惨な体験をしている。
それは工場トラブルの発生で工場稼働率が落ち、売り上げが減ったという事件が1つ。これに追い打ちをかけたのが、需要期の夏場の天候不順である。この2つの不幸が重なって、一転赤字決算になってしまったのである。

羹に懲りて膾(なます)を吹くという、今どきはやらない慣用表現があるが、これを地で行ったのがセイヒョー。今期の会社計画は「天候不順前提」(四季報夏号)なのである。それなのに「繁忙期に向けた増産体制」をとったのだから、ある意味、お笑いである。
こういうことを全く承知せず、あれこれ言うのはやめよう。
もう少し具体的に書くと、第1四半期の売り上げは「前年同期比3.8%増」だった。第2四半期(6-8月期)は、すでに始まっているわけだが、半分がほぼ過ぎた段階で、すでに文句のない猛暑である。今後は一段とヒートアップがほぼ確実とさえ言っていいくらいの状況だ。
となれば、通期の売り上げが前年同期比1.4%増の37.0億円などに収まるわけはないに決まっている。
なお四季報は「天候不順前提の会社計画慎重。」としながら8月中間期の売り上げを前年同期より少なく見積もるという不可解な数字を予想しており、これは大きく外れることが確定的である。

それでは今期の経常利益はどれくらいになりそうか。1株利益はどうなるか。PERは?
これらについては、詳しくは後日書くとして、ここではごく簡単に大要のみ書くとしよう。
1株利益48.8円(会社予想)がありえないことは、これまでの説明ではっきりした。四季報の予想では61.1円(鎌倉式実質値77.0円)である。しかしこれは売り上げが前年同期比4.25%しか増えないという前提である。増産体制を整え、森永乳業向けOEM(これは前期減少した)も順調に増えているうえ、この猛暑である。売り上げは前年同期比10%以上どころかさらに大きく伸びて何ら不思議でない。となれば、実質1株利益は100円どころかさらにこれを大きく上回ってきておかしくない。

いずれにせよ、12日の4010△70は、多くの投資家の見方とは違って本当は好決算だったことを背景にした大相場の始まりを告げるものだろう。
蛇足ながら、マーケットスピードでセイヒョーのニュースを今見たらトムソンロイターとして「セイヒョー 18年5月第1四半期単体 赤字幅拡大2100万円(前年比50%増)」とあった。これでは悪い決算だったと思う投資家も出るわけだ。こうした数字は信じるな。生の数字を見て自分で考えようというのは、私がいつも言っていることだ。トムソンロイターの書き手も経済音痴なのだろう。

7月12日 22時39分記

相場全般については、深夜、これに付け加える予定ですが、
パソコンルームのエアコンが今朝から故障中(明日、ダイキンが来てくれる予定)で暑くて苦しいので、やらずに寝てしまう恐れも少しあります。その場合は悪しからず。
2018.07.11 セイヒョー
2872 セイヒョー(東証2部) 
株価=3940△10(07月11日終値)   
出来高=2800株(07月11日) (売買単位=100株)
PER=・・・(後日、私の予想数字を書きます)  
02月06日=3260円~3955円=07月11日(月日=年初来安値~年初来高値=月日)
自信度=☆☆☆
推奨度=☆☆☆

これまで何度も取り上げているので、すでに持ち株に加えている方も多かろう。そういう方への応援的な意味もなくはないが、ここで推奨銘柄にするのは、11日引け後に2019年2月期第1四半期(3-5月期)決算を発表したからである。
近年は、始まってわずか3ヵ月間だけの第1四半期決算でも、大きく売られたりするケースが続出しており、油断がならない。
それで、早めに大きく取り上げる(材料等も詳しく書いて)なり推奨銘柄にするなりしたかったのだが、万一とんでもない決算だったりするのをおもんぱかって、あえて控え、決算発表を待ったわけである。

【決算内容の評価】
決算数字は各自見てもらうとして、大方の評価はどうか。大方の評価とはとても言えないだろうが、掲示板のコメントは最低である。罵詈雑言だらけと言っていいだろう。
私としては、ここで迷う。

①このまま、決算の評価につては放置し、この記事も早々に切り上げ、明日を待つ。
②決算についての私の見方を詳しく書いて、明日を待つ。

高寄りして一気に突っ走り、短命相場に終わるというのは、一番避けたいところだ。とは言え、ダメ決算という評価が定着したりするのも困ったものだ。

そこで、明日買おうという読者にも、すでにお持ちの読者にも、それなりに配慮し、ごく簡単にヒントを書いておくことにしよう。
掲示板で「糞決算」とか汚い言葉を吐いている方は、決算数字しか見ていないのだろう。もしかしたら前年同期との比較さえしていないかもしれない。
『ストップ高連発株が続々見つかる!』(すばる舎)で、私は
「決算短信」は定性的情報もしっかりチェック
という見出しで、以下のように書いている。

>決算短信は、売り上げや経常利益といった数字をまず見る。
そして、そういう業績数字の次に、「添付資料として決算に関する定性的情報が掲載されていることも多いので、面倒がらずにこれらも必ず確認するようにしたい。これを読むと、数字には表れない貴重な材料がわかることがあるのである。

ここまでにしておいたほうがいいかとも思うが、親切・ていねいをモットーとしているもので、やはり、以下に会社発表の決算短信中の以下の記述を転記しておこう。

1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明
当第1四半期累計期間におけるわが国経済は、企業収益の改善を背景に、雇用環境の改善が顕著となり、緩やかな回復基調推移している一方、海外の政治状況や経済の不確実性から、景気の先行きは依然として不透明な状態が続いております。
国内食品業界におきましては、消費者の節約志向、低価格志向が恒常化し、かつ原材料価格の高騰や人手不足も深刻化する厳しい経営環境となっております。
このような状況のもと当社は、当事業年度を開始年度とする3カ年の中期経営計画「Challenge For NextCentury 2nd stage」に基づき、6つの具体的施策に積極的に取り組み、かつ厳しい経営環境の変化に絶えず変革し「さらなる企業価値の向上」を基本方針した、将来の持続的成長の実現に向けた取り組みを展開いたしました。
その結果、当第1四半期累計期間の売上高は、自社製品の販売及びOEM製品(相手先ブランド名製造)の販売が順調に推移したことから、1,002百万円(前年同期比3.8%増)となりました。
損益面については、繁忙期に向けた増産体制により製品の運搬費及び支払保管料が大幅に増加したものの、製造ラインの機械メンテナンスの強化及び製造ロスの削減に努めた結果、営業損失は25百万円(前年同期は営業損失26百万円)、経常損失は21百万円(前年同期は経常損失13百万円)、四半期純損失は21百万円(前年同期は四半期純損失14百万円)となりました。
なお、当社は夏季に集中して需要が発生するため、特に第2四半期会計期間の売上高は、他の四半期会計期間の売上高と比べ著しく高くなる傾向にあります。

読む人が読めば、分かるはずである。よく分からないという方は、もう一度熟読、どこが大きな材料なのか確かめよう。かなりわくわくするような材料のはずである。

7月11日 22時43分記
前日のNYダウが320ドル(1.3%)もの急騰となったうえ、為替も1ドル111円台へ円安となったため、10日の日経平均は大幅高で始まり、高値では270円弱の値上がりとなったわけだが、終わってみれば145円(0.7%)高にとどまった。
しかも中身を見ると、さらに驚かされる。なんと値上がり銘柄数932、値下がり銘柄数1094と値下がり銘柄のほうが多かったのである。主力大型株がほぼ全面高だったことでも分かるが、指数大型はプラスだったが指数小型はマイナス、要するに、小型株は多くが値下がりしたのだった。
業種別には出光・昭シェル合併のあった石油・石炭製品が5.4%高だったほか非鉄金属、電気機器、海運などの値上がりが目立った。これに対し電気・ガス業が1.9%安だったほか陸運業、水産・農林業、食料品の値下がりが大きかった。
どちらかといえば、円安で輸出関連が買われ内需が売られたと言えよう。また原油高で石油・石炭製品や資源株が買われ、輸送コスト上昇を嫌気して陸運が売られたのであろう。

当道場銘柄はまちまちだった。
セイヒョーは3955円まであって3930△110で連日の年初来高値更新。実は11日が2019年2月期第1四半期(3-5月期)決算の発表である。これを無事通過すれば、いよいよ4000円大台替わりから新たなスタートとなろう。
佐藤食品(WEB銘柄)(推)1675△41、仙波糖化(推)946△2と、食品関連にも関わらず、当道場銘柄はセイヒョーを含め堅調だった。
ただエバラ食品(推)は高く始まったものの2233▼6と反落、スターゼン(WEB銘柄)(推)は5620▼100と大幅続落した。
特にスターゼンの場合、下げる理由が今一つはっきりしないのが気になるが、このところ、似たような銘柄でも別行動する銘柄が珍しくない。
太陽誘電は異常な強さで前日の急騰に続き3460△30と続伸した。しかし村田製作は19965▼130と反落。
ドラッグでもクスリのアオキは8790△290と3連騰となったが、ココカラファイン6860▼170、クリエイトSD2842▼193などは急落している。別の理由があるかもしれないが、少なくとも、上げた太陽誘電、クスリのアオキはどちらも最近格上げがなされた銘柄ではある。

結局、主力株か小型株か、輸出関連か内需か、それどころか、相場は強いのか弱いのかさえ、自信を持って言えないというのが現状だ。

隔靴掻痒と言うかなんといったらいいのか分からないが、もやもやした中、手探りで、慎重に歩を進めるしかない。

7月10日 23時33分記

09日の相場は海外市場高等もあって、06日に続いて大幅高となった。
日経平均、TOPIXとも1.2%高。JQは1.6%、マザーズは2.3%高と、1部市場を上回った。
業種別騰落率を見ても、焦点の絞れない動きで、今後の物色動向がどうなるか、なお結論を出せる段階にない感じだ。

当道場銘柄は大半が値上がりした。
わずかに値下りしたスターゼン(WEB銘柄)(推)、エバラ食品(推)は、今回の下げが相対的には軽微だったのと、前取引日に値上がりしていた反動で下げたとみるところだろう。

仙波糖化(推)が944△59の高値引け。業績は文句なし、PERも超割安で、上げて当然のわけだが、何せ需給関係だけで動いている相場だったので、思わぬ深押しを強いられたわけだが、ここからは徐々に正当な評価を受ける可能性大とみる。

大木ヘルス2275△219、フマキラー2013△103、クレオ958△65など、ここ大きく下げた銘柄が急反発したのも、09日の特徴だった。フジッコ、日本管財(WEB銘柄)、SBS(同)なども上げた。

セイヒョーは3875円と年初来高値を更新して終値は3820△90。出来高も5600株に急増した。あまり騒いで大幅高して買えなくても困るので、あえて抑えて書いてきたが、想像力を働かせて大半の方がすでに買われているといいのだが。ここからは本格的相場のスタートとなるか。
もう少しして本格的に暑くなる直前くらいに詳述の予定だが、要するに、同社はほとんどアイス一辺倒の会社であり、お天気次第で、業績は激変するということである。とんでもない気象が当たり前なのは、今回のとんでもない水害でも明らかだ。猛烈な暑さが連日襲うことになれば、セイヒョーの株価もとんでもないことになるのは当然だろう。

Imagine(ジョン・レノン)「想像してみてごらん」である。大雪になっても浅香工業の業績は実はそれほど良くならないのは、歴史が教えるところだ。それでも、大雪が降ると律義に浅香工業の株価はいつも急騰する。これに対し、猛暑が続けば、セイヒョーの業績は確実に大きく向上しよう。会社予想では今期予想1株利益は49円弱である。しかし実際には100円になるかもしれない。少なくともそう予想できるくらいの根拠はあり、投資家に夢を抱かせるのである。ならばセイヒョーの株価がどうなるか、自明の理だろう。

現在NYダウは270ドル前後のプラス、強気一辺倒にはなれなくとも、とりあえずは、この流れに慎重に乗るところか。

7月10日 0時20分記
米中貿易戦争の行方がどうなるのか、だれにも読める状況になく、これの行方次第の感のある相場の行方もまた霧の中だ。
ただ、アメリカが6日、340億ドルの追加関税をかけた後の状況をみると(あくまで憶測レベルだが)、意外に先行きが真っ暗闇ではなく、両者、冷静に落としどころを探る展開になる公算が、それなりにありそうだ。
中国は当然ながら予告通り報復関税をかけたが、その反発が意外に強くなく、またアメリカの株式市場が堅調だった(6日終値はNYダウ0.4%高、NQ1.3%高)ことも、上記の見方を多少なりと補強するものだ。

いずれにせよ、依然として予断を許さない状況に変わりはないわけで、そのことを頭にしっかり置きつつも、ある程度は前向きに買って出ることも考慮するところだろう。

06日の相場は、日経平均、TOPIXは1.0%前後の値上がり、JQは1.3%、マザーズは2.9%の値上がりだった。連日の下げで懐具合が悪化していた個人投資家も追い証・不足金対策にめどがついてきて、また現物の投資家は押し目買いのチャンスと買いを入れてきたということか。

今後は堅調とみて買いを入れようとする場合でも、では何を買うかとなると、迷う投資家がほとんどだろう。
まず内需か輸出関連か?
日経は食品株割高(高PER)、輸出関連復活のシナリオをしきりに書く(その嚆矢が6.16日付「スクランブル欄の「海外材料一巡、輸出株に買いの記事)が、その後の流れからは、見方を誤ったとしか言いようがない。
何度か書いているように、輸出関連は、本年に入って、ほとんどいいところがない。多少上げても結局売られるの繰り返しで、昨年末水準を大きく下回っている銘柄がほとんどである。
とは言え食品株の場合も、銘柄によって値動きが著しく異なり、一概に強い値動きだったとも言えない。強いて言えば、これまでに大きな相場を出し切った感のある銘柄(寿スピリッツなど)は、やや弱い動きであり、一方、これまでの食品株相場に乗れなかった銘柄群(エバラ食品=推等)には、動きが結構いいものが多い。

こういう風にみてくると、とりあえず、なお輸出関連にはやや弱気スタンス(基本的には買いの対象外)、食品株は動きのいいもの・好業績のものを狙っていくといいのではないかと考えている。

【猛暑必至か】
いよいよ、本格的に暑い夏が来そうだ。
おりしも23時過ぎまでTBSテレビで「アイス総選挙2018」なる番組をやっていた。
セイヒョーの「もも太郎」も全国各地のアイスの一つとして紹介された。また、同社がOEM供給する森永乳業のアイスもトップ10に2商品がランクインしていた。
その他、調べると、さらにいろいろ好材料が見つかっている。
今後、各地で観測史上1番の高温とか、かき氷がバカ売れとかのニュースが連日のように報道される日が来る可能性は十分あろう。それまでにセイヒョー株をじっくり仕込んでおくのもいいだろう。取り上げて以降、全般の大幅安もあって、株価は結果としてはほとんど動いていない。一方、売買高は急増後、ここにきては1日1000株弱となっているが、それでもこれまでとは違って売り物もそれなりに出ている。3800円以下で着実に仕込んでおけば、報われるとみている。

7月08日 23時32分記

格別材料が出たわけでもない(04日のアメリカ市場は休場)のだが、買い意欲がほとんどないところに、たまらんとばかりに売りが浴びせられ、すとんと値を消すの繰り返しで、株価の下落が止まらない。
例によって日経平均の下落幅を少なく見せようとするかのような操作を疑いたくなるような値動きで、終わってみればTOPIX1.0%、JQ2.1%、マザーズ3.7%の各下落率に対し、日経平均は0.8%(170円)の下落率にとどまった。
ただ値上がり銘柄数185というのは7.02日、日経平均493円安の時(141)と、大差ない。
JQ、マザーズの下落率の大きさでも分かるように、ここに来ては、資産内容が極端に悪化した個人投資家の投げ売りが急増しているということだろう。その傍証的な現象として、2週間くらい前からかと思うが、普段は薄商いの小型株にクロス取引と思われる売買がが、やけに多い。
例えば佐藤食品の出来高は、前日の1800株が05日は27700株に激増しているが、後場寄りで13500株の売買が成立している、これはクロス取引によるものとみていいだろう。どういう意図でのものか確かなことは分からないが、一つの可能性として、信用取引の期日到来がらみで行われているとみることもできよう。いずれにせよ出来高が急増したからと言って人気化したわけでないことは確かで勘違いしないようにしよう。

それにしても、日本株の弱さだけが際立つ。米中貿易摩擦激化で、日本は大きな影響を受けるにせよ、さりとて、世界で突出して大きく受けるわけでもなかろう。円安傾向という好材料もある。
となると、別の要因も関係している可能性も考えてみるべきかもしれない。
その一つとして、考えられるのが、ここに来ての日本経済の変調である。
7.02日、朝、日銀発表の短観で業況判断指数が2期連続で悪化した。大企業製造業は5年半ぶりのことである(非製造業は1年ぶりに改善)。考えてみれば02日の急落以降、連続安しているわけで、株価は製造業の業績悪化懸念を織り込もうとしているのかもしれない。
ただ想定為替レートは1ドル107.26円、また3ヵ月後の景況感を予想する先行きの業況判断指数はプラス21で横ばいだった。この辺も考慮すると、もしこれで下げているのなら、やや悲観的過ぎよう。

現在NYダウは70ドル余の値上がり、日経平均先物も、心もとない値動きながら73円の値上がりとなっている。
このままいって、06日は何とか反発で終わりたいものである。
いずれにせよ、気を確かに持って、この難局を乗り切ろう。

7月06日 0時23分記
なお苦難の道が続くが、それでも一歩一歩出口には近づいているのかもしれない。
04日の相場を見ると東証1部(日経平均、TOIX)は0.1%台の値下がりだった。一方、JQは0.9%、マザーズは1.1%の値下がりと下げがなおきつい。これは個人投資家、特に信用でやっている投資家の懐具合の急悪化が大きく影響しているとみるところだろう。
つまり、これだけ下げてくると、大半の投資家は買い余力がなくなったり、非常に少なくなる。そこに、追い証まではいかなくとも委託保証金率が30%割れした向きの売りが止まらずに出てくるというのが、今の相場のわけである。

相場を見る場合、外部環境とともに見る必要がある。
ある銘柄について、ここが底だろうと考え、私がそう書いたとする。しかし、そこから日経平均なりJQ指数なりが大きく下落したとする。となれば、当然、底と考えていた水準も切り下がるのが普通である。
私が推奨銘柄は推奨時だけのもので、原則、そこから下げたからと言って買っていいわけではないといったことを繰り返し書くのは、このためでもある。

特に、今はタガが外れたように下げている銘柄が多く、いわゆる値ぼれ買い的な買いは危険でやるべきではない。
とは言え、大体の場合、ここまで下げると、そろそろ自律反発に向かうことが多いのも事実だ。しかしその見極めが難しいから、普通の人は、とりあえずは買いは手控え、ある程度相場環境が好転してから動くのがいいわけである。

昨年末比の下落率をみると
日経平均   = 4.4%
日経JQ平均 = 5.1%
マザーズ指数=15.1%

となる。マザーズは新規公開株に大きく左右されることもあり、下落率に大きな意味はない。
ここにきて小型株の下げがきつく、JQは長く日経平均を上回る値動きだったのが逆転したわけである。PERも1部を下回っていることは、すでに書いたとおりである。
逆に言えば、JQなど小型株の下げすぎが目立ち始めており、そう遠くない将来、これを取り返す動きがみられていいということである。

7月05日 1時30分記