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30日の相場は、ほぼ予想通り、どちらかと言うと中小型株優位の展開となった。
日経平均、TOPIXとも横ばい、JQは小幅高、マザーズは1.4%の値上がりとなった。

こうした中、当道場銘柄は比較的堅調なものが目立った。

カネヨウ(推)は175円まであって174△5で、ついに引け新値となった。出来高も月曜で全般細っていることを考慮すると、高水準を維持している。
こうなると、当然9.25日につけた183円高値奪還が焦点になる。ただ、前々稿で書いたように、子会社化したフォワード・アパレルの主要商品である中東向けトーブが売り上げ急増と予想され、つれてカネヨウの今来期業績にも多大の好影響を与えるはずとなれば、ここから一段高とみたとて、極楽とんぼと揶揄されるいわれはなかろう。

太陽誘電(推)は年初来高値を更新、1952円まであって1917△17。5倍前後でおおむね推移して来た日証金の貸借倍率は、ここ低下気味だったのだが、30日は一気に0.84倍と売り長(売り残が買い残を上回る状態)になった。2015年末につけた2074円を目指した上昇相場突入を期待しよう。

東エレク、アルバックなど、半導体関連の動きがまた良くなって来た。ともに年初来高値更新である。
となると、ダイトロン、東洋合成の出遅れが意識されて来る。
ダイトロンは約1ヵ月ぶりに年初来高値を更新したが、じりじり上げて過熱感がないだけにさらなる上昇が期待できよう。
東洋合成は戻り高値は更新したが、年初来高値にはまだ70円余りある。

ソリトン、BEENOS、マルマエ、ウェーブロック、LITALICOなど低迷していた小型株で大きく上げるものが目を引いた。主力大型株一辺倒で忘れられていたこうした銘柄群にも、ようやく目が向けられ始める兆しが出て来たということだろう。

丸和運輸(推)も2261△56と久々に大きく戻した。丸和運輸の場合、10.20日の日経朝刊に4-9月期の営業利益が21億円と「従来予想の23億円を下回った模様」という記事が載った。これも、ここに来ての下げ要因だったと思われる。ただ、この「下回った」原因はアマゾン関連の受注急増で求人関連の一時的費用が急増したためであり、また「通期予想は下方修正しないもよう」だ。31日が決算発表で、こうした決算に市場がどう反応するかだが、一時的にはともかく、短期間に実態は理解され反騰基調は維持されよう。

10月31日 0時30分記
世界的な好景気、株高を背景に日本株も強い動きが続いている。多少、過熱が心配されるところだろうが、日経平均だけ見るとそうでも、値下がり銘柄数の多さで分かるように、全体としてみれば過熱と言うほどのことはない。
なお主力株優位の相場が続いているが、それでも徐々に中小型株も元気を取り戻しつつある。今後はさらにそういう傾向が強まる可能性が大きいとみる。
27日のNYダウは小幅高、日経平均先物も小幅高にとどまったので、月曜は中小型株には多少の追い風だろう。

27日の相場で、太陽誘電(推)は1907△78まであって1900△71と急伸した。野村が24日のゴールドマン・サックスに続いて格上げ・目標株価引き上げ(2200円→2400円)したことも影響したか。
いずれにせよ、業績絶好調に加え全固体電池関連の中心的銘柄の1つとして、ここからが上昇本番となるかもしれない。とりあえずの目標だった年初来高値の1918円更新は月曜にも達成しそうだ。次は当然2000円だが、そのあとは野村の言う2400円もなくはないだろう。

カネヨウ(推)はついに終値で169円まで来た。終値の高値は10.04日の172円だ。これを上回って引けると、いよいよ183円の年初来高値更新が見えてくるとは、前にも書いたとおりだ。
こういう状況下、好材料が出た(と言っても私が気付いて紹介したということだが)。つまり、買収したフォワード・アパレルの主力商品のトーブが中東で売り上げが急増しているようで、ならばトーブの売り上げが全体の35%も占めるカネヨウの来期業績は一段と大きく向上しようというのが、私の読み(前稿参照)。このシナリオが受け入れられれば、株価は軽く200円大台乗せとなろう。

三菱ケミカルは、前日、場中の決算発表で急落したのが何だったんだというかのような急反発で1190△38。主力大型株の出遅れ、超低PER銘柄として、なお大きく上昇のコースとみる。

ダイトロンは2082△51と急反発、終値としては戻り高値を更新した。9.28日につけた2102円の年初来高値更新が有望となって来た。10.02日に決算発表を控えている。好決算必至とみている。その前に大きく上げた場合は、一部はそこで売るのもありだろう。あまり上がらず決算を迎えるようなら、好決算で上がるとみて持続が基本戦略。

日特エンジ(推)、日置電機(推)、東洋合成、IDECなども強気でいいだろう。

オハラ(推)は1ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。私なども、もう大半は売却済みで、わずかに残しておいたうちの半分ほどを数日前に売ったら、さらに大幅高。どこまで行くのやら分かりません。
アマナも5連騰で年初来高値更新、ついに1000円大台乗せとなった。こちらは来期(と言っても2018年12月期)の予想実質1株利益は79.6円で実質PERは12.6倍に過ぎない。となればもう一段高があってもおかしくない。

ウェルシアは24日付け日経夕刊1面で大きく「調剤報酬 大幅下げ」と報じられた。それでもなぜか24日はほとんど反応せず小高く終えたわけだが、25日に急落した。しかし27日は急騰、下げた分をほぼ取り返した。やはり、それでも好業績維持可能とみる向きが多いということだろう。

10月29日 23時38分記

カネヨウ(推)は、11.02日の決算発表を控え、高値圏で強張っている。

>当社は、平成29年7月31日開催の取締役会において、下記のとおり、フォワード・アパレル・トレーディング株式会社が保有する原料・テキスタイル貿易部門の事業を譲り受けることを決議し、事業譲渡契約を締結いたしましたので、お知らせいたします。

という会社発表があったことは、推奨時に書いているので、読者諸氏はとっくに承知のことだ。とは言え、フォワード・アパレル・トレーディングなる会社の実態はほとんど明らかでなく、カネヨウの業績に与える影響はどうかとなると、四季報予想以外、ほとんど知るすべがないのが実情だろう。

そういう悪条件ながら、あれこれ調べていて、多少なりと有益な情報を提供できそうになったので、これを書いている。

四季報によると、フォワード・アパレル買収によるのれん(「買収された企業の時価評価純資産」と「買収価額」との差額)=2億円で、これを5年で償却とある。つまり、今後5年間(=5期)は毎年0.4億円の経常利益減(特損)要因となる。
同じく四季報には「経常益はのれん代・買収費勘案で0.3億円上乗せ」とあるから、結局、この買収による各項目の経常益に与える影響は次のようになる。

のれん代=-0.2億円
買収費 =−0.1億円
経常益 =+0.6億円
以上合計=+0.3億円

事業譲受日は2017年10.01日なので、以上の数字は、1018年3月期のうち2017年 10.01日~2018年03.31日(=下半期)に影響する分である。
会社予想の今期経常利益は1.3億円なので、これに上記の「以上合計=+0.3億円」を加えると1.6億円となる。四季報が1.7億円予想にしているのは、4-6月期で前年同期よりかなり収支が改善していることや、好採算の羽毛原料が伸びていることで+0.1億円しているとみてよかろう。いずれにせよ、フォワード・アパレルは黒字会社でそれなりの寄与が見込まれ、四季報は予想しているのだろうから、1.7億円の数字は、それなりの信頼度を有すると判断していいだろう。
11.02日の中間決算だが、ここには買収効果はゼロ(10.01日に事業譲受)なので、あまり期待しないほうがいいだろう。ただし前年同期比で経常利益が100万円増加予想なので、4-6月期で900万円改善(-1800万円→−900万円)していることからして、経常利益3000万円予想は4000万円前後になっていても、何ら不思議はない。
問題は通期予想をどうするかである。
中間期等が少々、あるいはかなり良くても通期予想は変更しないというのが、多くの日本企業の習い性になっているので、多少の不安はあるが、普通なら、変更=上方修正があろう。なぜなら、買収という具体的事実があり、フォワード・アパレルの4-9月期の実績もほぼ判明しているわけで、これを入れれば通期予想の経常利益1.30億円は増額必至だからである。

【トーブ、中東で日本製販売急増か】
フォワード・アパレルの年商70億円のうち7割が中東向けトーブ用生地である(四季報)。

トーブ=サウジやドバイなど、中東諸国の男性がまとう真っ白な民族衣装「カンドゥーラ」の生地のこと。高級品は日本企業の独壇場で、東レ、シキボウが大手。日本製品の品質の良さが知れ渡り、他の模倣品の追随を許さないわけである。(9.20日付け記事の引用)

とは言え、今現在でも、状況は同じなのだろうかと多少の懸念も持ちつつ調べていて、以下のような記事を発見(カネヨウ推奨時には未発見だったのだ、何事も徹底的に調べることが大切ですな)、これで

フォワード・アパレルの業績絶好調→カネヨウの業績も予想以上に向上→カネヨウ183円高値更新から一段高

というシナリオが、かなり現実味を増して来たように思う。以下の日経電子版の記事参照。

・クラレ、中東の男性用衣装生地を本格販売 日本製人気高く、17年に出荷量4倍へ (2016/8/13 0:31日本経済新聞 電子版)
クラレは中東で男性用民族衣装「トーブ」向けのポリエステル生地の販売に本格的に乗り出す。2017年までにアラブ首長国連邦(UAE)やサウジアラビアで約40社ある代理店を段階的に増やす。17年の販売目標は年140万平方メートルと16年計画比4倍。これまで女性の民族衣装用の生地を販売してきたが、日本製の人気が高いことから男性用の取り扱いを始める。

・岐セン、中東向け衣装「自社商標」販売強化 (2017/6/28 21:30日本経済新聞 電子版)
 繊維製品の加工を手掛ける岐セン(岐阜県瑞穂市)は中東の民俗衣装の輸出を強化する。男性が着る「トーブ」と呼ばれる衣装で、自社ブランドの活用に乗り出した。現地では日本製品の人気が高く、信頼性をアピールするのが狙いだ。2018年3月期に輸出を前期比1割拡大する。中東の衣装は自社工場で生産しており、前期の輸出は4億円と前の期に比べて5割前後伸びた。
注=岐センと言ってもご存じない方がほとんどだろうが、2004年まで名証2部に上場していた染色加工の会社で筆頭株主は東レ。

カネヨウの年間売り上げは来期157億円予想、フォワード・アパレル分は77.5億円予想(前期実績70億円)と約5割、この7割がトーブ用生地。つまりカネヨウの売り上げの35%がトーブ用生地ということになる。この売り上げが大きく伸びるとなれば、カネヨウの業績にも大きな期待ができようということである。

10月29日 17時47分記

























トヨタのディディエ・ルロワ副社長は25日、報道関係者に事前公開された東京モーターショーでのスピーチで、EVが近い将来のキーソリューションであることは間違いない、との認識を示した。トヨタが開発に取り組んでいる「全固体電池」は航続距離を飛躍的に改善する可能性があり、ゲームチェンジャーになり得る技術だと述べた。2020年代前半の実用化を目指して開発を加速させているという。
これをきっかけに全固体電池本命のオハラ(推)が人気化、26日には年初来高値に迫る2333円まであって2291△176と急騰した。
ただオハラのものはとりあえずは車載用には無理という見方もあるようで、今後は、車載用全固体電池を研究している有望銘柄探しが活発になる可能性がある。その有力候補が太陽誘電である。

すでに、簡単に言及したことだが、市場では全く知られておらず、当然評価もされていないようなので、以下に太陽誘電の全固体リチウムイオン二次電池に関する材料を、詳細に紹介しておこう。

国立研究開発法人物質・材料研究機構 (NIMS) は、2016年末に以下のプレスリリースを出している。

注=長いので斜め読みし最後の3行(6.以下)のみ熟読されたい。

全固体リチウムイオン二次電池の複合電極の電位分布計測手法を開発
高出力密度化に向けて壁となっている電極 - 電解質間の界面抵抗の原因解明に大きな一歩~

NIMSの研究チームは、全固体リチウムイオン二次電池の複合正極材料において、充放電前後での電位分布の変化をナノスケールで可視化することに成功しました。

概要
1.国立研究開発法人物質・材料研究機構 先端材料解析研究拠点 表面物性計測グループの石田暢之主任研究員 (ナノ材料科学環境拠点ナノ表界面計測グループGREENリーダー) と増田秀樹NIMSポスドク研究員らの研究チームは、全固体リチウムイオン二次電池の複合正極材料において、充放電前後での電位分布の変化をナノスケールで可視化することに成功しました。全固体リチウムイオン二次電池の実用化に向けて壁になっていた、電極と電解質の界面における高い抵抗の原因解明につながると期待されます。
2.固体電解質を使った全固体リチウムイオン二次電池は、その高い安全性や良好なサイクル特性から、次世代の蓄電池として期待されています。しかし、液体の電解質に比べて電極-固体電解質界面でのリチウムイオン伝導抵抗が高く、高い出力密度が得られないという課題があります。これまでこの界面抵抗の起源として、充電時に固体電解質内にできるリチウムイオンが欠乏した層 (空間電荷層) や界面欠陥によるモデルが提案されています。この仮説を検証するためには、実際に充放電前後で空間電荷層の厚さや空間電荷層内のリチウムイオン濃度分布がどう変化するのか測定し、界面抵抗との相関を調べることが重要です。しかし、電池の性能を保ったまま試料を切り出して電位分布を測定することが難しく、界面抵抗の原因解明に向け大きな壁となっていました。
3.今回、本研究チームは、測定用試料の切り出しと断面処理から、走査型プローブ顕微鏡を使った電位分布の計測まで、すべての操作を不活性ガスもしくは真空中で行う手法を開発し、電池の性能を保ったまま、電池の充放電に伴う複合正極中の電位分布の変化を高い空間分解能 (~50 nm) で可視化することに成功しました。この手法を全固体リチウムイオン二次電池 (太陽誘電株式会社より提供) の評価へ応用したところ、複合正極の固体電解質中でマイクロメートルのオーダーでリチウムイオン濃度が減少している領域が広がっていること、また、充電状態が場所によって異なり不均一であることが示唆されました。
4.本手法は、多くの全固体リチウムイオン二次電池の空間電荷層の評価へ応用可能であり、全固体リチウム二次電池の高い界面抵抗の起源解明につながると期待されます。また、複合電極材料中の導電率分布の不均一さによって生じる活物質粒子ごとの充放電状態の違いも評価可能であることから、全固体リチウムイオン二次電池の高性能化に向けた界面設計への貢献のみならず、電池劣化要因の解析など、様々な電池解析技術への応用が期待されます。
5.この研究の一部は、科学技術振興機構 (JST) が推進する戦略的創造研究推進事業 (CREST) 「超空間制御に基づく高度な特性を有する革新的異能素材等の創成」 (研究統括 : 瀬戸山亨) のうちの採択課題「超イオン伝導パスを拓く階層構造による結晶相界面デザイン」 (研究代表 : 手嶋勝弥) 、および、文部科学省の委託事業「統合型材料開発プロジェクト」に基づいたナノ材料科学環境拠点 (拠点長 : 魚崎浩平) の支援を受け、NIMS蓄電池基盤プラットフォームの設備を用いて行われました。
6.本研究成果は、NIMSおよび太陽誘電株式会社の共著論文として、英国王立化学会誌「Nanoscale」オンライン版にて日本時間の平成28年12月21日19時 (現地時間12月21日10時) に公開されます。

2017年3月期 決算説明会(5月10日) で
「今後の経営方針」として

「エネルギーシステム」の見出しで

全固体リチウムイオン二次電池 が
リチウムイオンキャパシタなどとともに挙げられている。

同社は車載市場を注目市場としており、車載向け売上構成比を現在(前期)の6%から中期的に15%に高める方針であることも書かれている。

その他の銘柄についても簡単に。

カネヨウ(推)は前日の下げを埋める167△2。一体、お前はどこへ行くんだ、もじもじしとらんではっきりせんかいと叱り飛ばしたいような動きだが、難産の子ほど良く育つを信じて待とう。いつ噴火してもおかしくない。噴火しなくともそうだが。
時価総額の小ささに注目する向きが多いようだが、もっと注目されるべきは、驚異的な業績向上だ。企業買収で2017年3月期1.26億円だった経常利益は2019年3月期には3.00億円に激増する予想(四季報)だ。四季報など見ない投資家が急増(私の推測)、株価に反映されていないようだが、本来は四季報発売時にストップ高していいくらいの材料だ(私の見方)。

サンケン電気は、前日引け後今期決算予想を発表した。構造改革特損で純利益が137億円の巨額赤字になるに上る一方、経常利益は60億円→90億円と大幅上方修正した。安寄りしたが、特損は軽視して可という鎌倉理論通り、次第に好業績を評価する流れになり終値は749△68(東証1部値上がり率7位)。

三菱ケミカルは場中の13時30分に今期決算予想を発表。株価はプラス圏にあったのだが、直後に急落、終値は1151.5▼27。文句のない好決算予想だったと思うが、これが今の風潮か。27日の値動きに注目。

日特エンジ(推)、丸和運輸機関(推)は上げた。ようやく上昇軌道に復帰か。

ダイトロンは反落したが東洋合成は続伸となった。どちらも年初来高値に近付いており、早晩そろって高値更新があっておかしくない。

フルヤ金属(推)は、ここ一進一退の動きを続けているわけだが、次第に出直り色を強めているように見える。面白いことになりそうな予感がしなくもない。

10月27日 0時42分記
25日の相場は、次第に高値警戒感が強まったか、14時ころから下げに転じ、結局、日経平均は98円(0.5%)の下落となり、17連騰はならなかった。
中小型株は、この下げに連動しないかと期待したが、何のことはない、簡単に迎合安となってしまった。東証1部の規模別指数は大型株の下落率が最も小さく、依然、外国人主導の値動きが続いているようだ。
JQ、マザーズはともに0.3%台の下落率だった。

当道場銘柄は、おおむね好調なスタートを切り、カネヨウ(推)(高値では169△2)、太陽誘電(推)(同1842△27)、日特エンジ(推)(同4375△115)など、期待を抱かせたのだが、失速、終値では、いずれもマイナスで終えた。
オハラ(推)がトヨタの固体電池への取り組みが報じられたのを好感してか急騰、終値は2115△58だった。
ダイトロンも年初来高値に迫る2907△75まであって2059△37、1209円まであった三菱ケミカルも1178.5△5と辛くもプラスで終えた。
アマナも964△13で年初来高値に迫った。

日置電機(推)、フルヤ金属(推)、丸和運輸(推)、ロジネット(推)などは下げた。

25日の下げは、異常な連騰を停止する必要な下げで、むしろ歓迎すべきだろう。企業業績は好調で、ここに来ての全銘柄平均のPER上昇も、業績向上で打ち消されよう。よって、基本的に弱気になる必要はなかろう。もちろん、連騰続きの反動がなお続く恐れは残る。

全般安にひきずられる形で、上げ幅を縮小したり下げに転じたダイトロン、太陽誘電、カネヨウ等に特に注目。

10月26日 0時39分記

24日の相場は、結局、日経平均で109円(0.5%)高となり、ついに16連騰という空前絶後の記録となった。
立ち合い開始から、しばらくは日経平均やTOPIXよりJQの方が値上がり率は勝っていたのだが、次第に逆転、最後は抜かれJQの値上がり率は0.48%(日経平均は0.5%、TOPIXは0.67%)だった。マザーズは0.05%の値下がり。
やはり相場の主役は外国人投資家だということだろう。

カネヨウ(推)は167△5。出来高も20日の103千株から222千株、517千株と順調に増加している。10.10日に引け新値の169円まで行って、年初来高値183円更新が期待されたわけだが、腰砕けとなり、20日迄調整を余儀なくされた。今回は仕切り直し後の再挑戦となる。23日、24日と引け間際に強引に買う向きがある。先行きに強気な向きの買いであろう。MIEコーポレーションが、ここ時価総額の小ささも材料に急騰している(24日は134円まであって121△16)。両社の比較では、カネヨウの割安は歴然だ。

太陽誘電(推)は30円安まで下げる場面もあったが切り返し1815△6と、連日の戻り高値更新。同業の村田製作は17490△310で年初来高値の17910円に迫って来た。村田が高値を更新してくると、当然太陽誘電も年初来高値1918円更新が意識されてくる。

ダイトロンも2022△24と続伸。「製造装置は前期の大口案件消え序盤鈍い。」(四季報)という状況下、6月中間決算は期初予想を大きく上回った。通期業績の上方修正も十分あり得よう。1-9月期決算は11.02日発表予定。

三菱ケミカル、サンケン電気、IDECはそろって上げた。特に三菱ケミカルの動きがよく、上げたとはいえ、来期予想実質PERは10倍を下回り、なお大幅高の余地があろう。折りしも住友化学が9月中間決算の大幅上方修正を24日引け後に発表した。

ここ動きが際立って悪かった日特エンジ(推)、丸和運輸(推)は、そろって上げた。

NYダウは猛反発となっている。連れて日経平均先物・大証夜間も55円高。なお主力株人気が続きそうだが、24日がそうであったように、中小型株も、それなりについて行く相場とはなろう。

10月25日 0時31分記
前週末のNYダウが5日連続で史上最高値を更新したのに加え、総選挙の結果も好感され、23日の相場は大幅高となった。日経平均は239円(1.1%)高の21697円となった。15連騰となり、これは史上初の記録だ。
これまでは、やや不自然な上げ(主力大型株に偏った日経平均・TOPIXのみ強い)だったが、ここに来ては、今期業績の好調さを買う全面高相場になりつつある。

23日は大型株指数より小型株指数の上げ率の方が大きかった。JQの値上がり率も1.0%と、日経平均は下回ったがTOPIX(0.8%)は上回った。マザーズは1.3%高。
ようやく中小型株にも市場の目が向き始めたとみていいかもしれない。

太陽誘電(推)は1818円まであって1809△45。
>ここ証券会社による格上げ・目標株価引き上げが相次いでいるわけだが同社も仲間入りする可能性があろう。
と20日付けで書いたが、早速ゴールドマン・サックス証券が中立継続ながら目標株価を1640→1880円に引き上げた(23日)ことも好感されたのだろう。1880円で終わるとは思わないが。出来高も前日の1.8倍に急増しており、取り組みも改善、1918円高値更新のコースだろう。

日置電機(推)2493△51と急反発した。好決算を発表済みであり、素直にこれをここから評価する流れになれば、10.16日につけた2613円の年初来高値更新も期待できよう。

ダイトロン、東洋合成も大幅高となった。いずれも好業績が期待でき、戻り基調に復帰しよう。

ここ軟調が際立った日特エンジ(推)も40円安まであって4220△65と反発した。十分売り込まれたので、ここからは上げるとみていいのではないか。
丸和運輸機関(推)は、逆に依然下降相場が続く。いくら何でもという奈落落ち相場だが、お持ちの方(私は多少保有)は近々反騰するとみてじっくり構えよう。

>主力大型株も多少はポートフォリオにという観点から、12日、13日に、私がわずかながら買った銘柄を紹介しておこう。(10.15日)
として紹介した
4188 三菱ケミカル
6652 IDEC
6707 サンケン電気
IDECがさえないことになってしまったが、三菱ケミカル、サンケン電気は、ここ連日の年初来高値更新となっている。特に三菱ケミカルは、なお上げそうだ。

カネヨウ(推)は意味深な動きを続けている。19日、20日と連日で付けた155円が、ここに来ての安値、20日の出来高103000株がここに来てのボトムの可能性がかなりあり、この場合、出来高と株価から底値を探る鎌倉理論からすると、23日の162△4、出来高222000株は上昇転換を示唆するものということになる。183円高値更新ありとみる向きの強力買いが近々発現するのを待とう。

10月24日 0時51分記
10.20日も日経平均は9円高しついにこれで02日以降14連騰となった。岩戸景気終盤の1960年12月21日ー61年1月11日の記録に並んだ。過去最長記録で、バブル期にもなかったことのわけで、マスコミも大きく報道しているわけだが、多少なりと、相場を知っている投資家はしらけているだろう。

この間、日経平均は20356円→2万1458円へと5.4%上昇した。(14連騰にしては小さい上昇率だが)
実感として、そんなに上がっている感じがしないのは、すでに何度も書いて来たように、この間の騰落銘柄数が、総計で値上がり銘柄数が値下がり銘柄数をわずかに上回るだけで分かるように、中小型株は、むしろ値下がりするものの方が多かったからである。
分かりやすい数字で示すと、単純平均はこの間、2827→2801と−26で0.9%下落しているのである。JQ、マザーズもごくわずかな値上がりにとどまっている。

結局、主力大型株がけん引した相場、外国人投資家や日銀(ETF=上場投信買い)の買いが主導した相場だったということであろう。

日経は業績相場だと書いているが、中小型株は、業績にお構いなく株価は乱高下し、意味もなく大きく下げる銘柄も目立つ。
首都圏など大都市圏の地価が堅調な一方、地方圏・人口減少地域の地価はバブル崩壊後、ほとんど一度も上げることなく下げ続けている。
今の株価の動きは、これを想起させるが、中小型株と地方圏の土地では置かれている立場は全く違う。地方圏は人口減が止まらず、雇用も減少気味で明るい未来が描けないことが地下下落の原因だ。一方、中小型株の場合、主力大型株に負けないどころか大きく上回る業績が期待できる銘柄が数多くある。
であるからして、今の値動きが悪いからと言って弱気になる必要はない。

主力大型株は、ややはしゃぎすぎ、上げ過ぎでは、過熱しているのでは、という気迷い・反省がそろそろ台頭して来よう。
もちろん、その時が中小型株の出番である。

10月23日 0時11分記
ついに日経平均は13連騰。
しかし馬鹿らしくて、何年以来とか的解説はカット。
例によって値下がり銘柄数の方が多くての値上がり。13連騰のうち値上がり銘柄数の多かった日(勝ち)と値下がり銘柄の多かった日(負け)を数えてみたら、ほぼ予想通りの結果だった。
7勝6敗。
面倒なので計算はしないが、13日間の合計の騰落銘柄数は、おそらく値上がり≒値下がりであろう。

現在NYダウは50ドルほどの値下がり。為替もかなりの円高。日経平均先物・大証夜間は140円程度の値下がりとなっている。
このままいくと、ようやく日経平均の連騰にも終止符が打たれることになろう。
これが、売られ過ぎ中小型株の復活と行くか、なお予断を許さないが、期待は持って、20日の相場を見て行こう。
心配されている方も多いと思うが、、
個別の銘柄で、あれこれ値下がりの理由を考え心配されている方も多いと思うが、ほとんど、個別の理由で下げているわけではなく、主力株に極端に偏ったいびつな相場のなせるわざと考えるべきだろう。だから、地合いが変わらないと、戻りも期待できない。逆に言えば、地合い=物色の流れさえ変われば、大きく戻すということである。

とりあえず、太陽誘電(推)の値動きに注目したい。
ここ一進一退の値動きだが、同社の場合、時価総額2125億円と大型株と言っていいい企業規模である。また、業種的にも再度人気化しつつ東エレクや村田製作に連動してよいところだ。ここ証券会社による格上げ・目標株価引き上げが相次いでいるわけだが同社も仲間入りする可能性があろう。
1800円台乗せがあれば、その後は1918円の年初来高値更新のコースをたどる目が出て来るとみる。

10月20日 0時48分記

もうはまだなりを地で行くように、18日も主力株高・中小型株売りの展開となった。日経平均、TOPIXは高かったが、それ以外の指標は全て悪かった。
騰落銘柄数は値上がり717、値下がり1226、1部単純平均は2799▼8。
2部、JQ、マザーズもそろって下落。

ネット時代になり、どうしても、新聞の株価欄はほとんど見ず、パソコン画面で済ませるようになったため、視野が狭まり、全般への目配りが不十分になりがちだ。
先ほど、主力株がどれほど上げているのかをチェックしてみた。
ここ連騰している銘柄の連騰日数を調べた(主に私がマーケットスピードに登録してみている銘柄)。

コマツ     12連騰
キヤノン    11連騰
マルカキカイ  9連騰
JR東海     8連騰
電通国際    7連騰
亀田製菓    6連騰
村田製作所   5連騰

以上の銘柄は、18日迄連騰が続いている銘柄だが、これ以外でも、オークマは9.15日~10.06日迄14連騰している(なお、途中に変わらずを含む銘柄もある)。

大半の中小型株が、大きく上げると次の日は反動安とかその逆で、4連騰以上など夢のまた夢の中、一部の大型株等は、このようにすいすいと5連騰、10連騰を演じているわけだ。しかし、新規資金が流入しているというより、同じ資金が回っているだけなので、大型株が買われると、その資金ねん出用に中小型株が売られるということだろう。

マルカキカイは、以前当道場で取り上げた銘柄で、10.05日に第3四半期決算を発表、この好決算に加え、岩井コスモ証券が格上げしたこともあって上げている。しかし、では日置電機(推)の決算と比べてどうだったかと言えば、まあどっこいどっこいというところだろう。にもかかわらず、マルカは暴騰、日置は決算発表前より安くなっている。

それでも、まあマルカは好決算だからいいが、コマツやキヤノンの棒上げには首をひねりたくもなる。業績は低迷気味で、成長力にも懸念を持たざるをえない。それでも上げるのである。。「筋の通らぬことばかり」である。

現在NYは大幅高、為替も大きく円安、つれて日経平均先物も大幅高という、またまた主力株向けの展開だ。しかし、ここまで来れば、中小型もさらに売るのは待てよとなるような気もする。いずれにせよ、ここまでおいて行かれているのだから、おいおい追いついて行くはずと、信念を持って対処したい。

10月18日 23時54分記