2016.08.23 UACJ
5741 UACJ(東証1部)
株価=305▼13(08月23日終値)   
出来高=331万7000株(07月20日) (売買単位=1000株)
PER=8.3倍(来期=2018年3月期予想実質値) 
02月12日=196円~321円=08月19日(月日=年初来安値~年初来高値=月日)
自信度=☆☆☆
推奨度=☆☆☆

8.18日付けで「期待している銘柄」として取り上げている(8.17日終値は292△8)。その後も、継続して取り上げているので、すでに仕込み済みの方もそれなりにあろう。8.16日から19日まで4連騰して19日には321円まであった。やや上げピッチが速いので、推奨はせず、押し目を待っていたわけだが、22日に2円安した後の23日は急落、297▼21まであって終値は305▼13。これは願ってもないグッドタイミングなので、ここで推奨するわけである。

材料については、長らくお待たせしているので、これ以上はお待たせするのはどうかと思い、とりあえず、ごく簡単に書くこととする。
日経新聞の8.05日付け朝刊1面に、自動車の軽量化に関する記事が掲載されている。軽量化の主役の一つとして「アルミ」が大きく取り上げられ、ここにUACJの社名も出て来る。
ところが、8.05日の同社の株価は279△4と、ほとんど上げていない。出来高も404万株で前日の314万株より多いとはいえ、前々日が894万株だったことを考えると、大したことはない。
要するに、日経の記事は、ほとんど株価・出来高に影響しなかったとみていいだろう。これは実は、そう珍しいことではない。拙著にも書いたが、株式関係の欄・ページではない記事の場合、時にこういうことが起き、だからこそ面白い、狙い目になることがあるのである。これは週刊誌等の記事などでも起こりうる。

詳しくは、後日書くとして、要するに、自動車軽量化という世界的な大潮流の中で、主役の一つになるのが「アルミ」である。現在、ほとんど鉄で作られ、トヨタやVWがトップに君臨する自動車だが、今後は、勢力図が一変する可能性がある。鉄の使用量は漸減、アルミや炭素繊維が多用されることになろう。また、メーカーにしても、テスラモーターズの快進撃を見ていると、トヨタやVWが今後も現在の地位を維持できるか、誰も明確な展望を持ちえないだろう。
いずれにせよ、大きな地殻変動も起こりうる環境下でも、大きく伸びることがほぼ確実なのが「アルミ」である。どのメーカーが伸びようと、トータルでみて、自動車軽量化は必須の命題であり、各社、アルミの使用量を増やすことが、ほぼ確実だからである。

UACJの業績見通しについて書いておこう。
経常利益は2016年3月期、120.1億円だった。アルミ価格下落による在庫評価損で大減益になったのである。しかし今期2017年3月期はアルミ市況の回復もあって200.0億円に急回復する見通しである。
そして注目すべきは来期以降は一段と業績向上が見込めるということである。
2018年3月期について四季報は215億円予想だ。
QUICKコンセンサスは、さらに強気の予想だ。
2017年3月期=204.8憶円
2018年3月期=281.2億円
2019年3月期=325.5憶円
QUICKコンセンサスの予想は、やや強気すぎるきらいがあるのは頭に入れておくべきだが、それでも、これは5社平均の予想である。それで、これだけの数字が出ているということは、いかに、UACJの自動車向けアルミ事業が評価されているかということだろう。
ちなみに、この場合、2019年3月期の1株利益は名目でも40.1円、実質では45.7円に達する。実質PERは6.7倍に過ぎない。

8月23日 23時18分記
22日の相場は、円安もあって、比較的広範に買われ、小幅高となった。大型株指数より小型株指数の方が値上がり率が大きかった。ただ、東証1部の値上がり率(日経平均0.3%、TOPIX0.6%)に比し、2部、JQは小幅にとどまり、マザーズは1.2%の下落だった。
寿スピリッツ、亀田製菓などの食品や大林組などの大手ゼネコン、武田薬品、小野薬品などの薬品といった、ここ売りこまれていた銘柄も多くが戻し、依然、物色の方向性はふらついていると言わざるをえない。

当道場銘柄では、エコス(推)の堅調が目立った。1229△19と連騰となったわけだが、出来高の40800株は6.10日以来の多さである。需給関係も改善しており(日証金の融資残高等)、やはり、この動きは上を目指す動きとみていいだろう。

エラン(推)は、ここ4日続落していたわけだが、ようやく1216△32と反発、高値引けとなった。断定はできないが、やはり、まだ死んでいない、業績上方修正期待を背景にじわじわ戻すとみる。

エレコム(推)2403△23と、終値としては7.27日以来となる2400円大台を回復した。8.04日の2122円を底に戻り基調にあることが確認されたとみるところだろう。

ベルーナ(推)は620△4と辛くも上げて終わった。分かり難い株価の動きだが、19日、22日と続けて付けた614円が底になった可能性が大とみる。

MCJ、UACJはともに小幅安で引けた。弱気になる必要はないだろう。特にUACJは、この辺が最後の買い場かもしれない。もし、23日、下げる(ところがある)なら、喜んで買いたい。

私は、ここに来てはUACJに全力投球中だが、19日、22日に打診買いした銘柄も紹介しておこう。
8439 東京センチュリーリース 3815△45(8.22日終値)
6469 放電精密 845▼8(同) 
これら3銘柄は、前稿で書いたような物色の流れがある程度変化する可能性も念頭に探した銘柄である。

8月23日 0時21分記
相場は一進一退、物色の方向もどうなるのか、依然、判然としないが、それでも、徐々に読めなくもないくらいにはなって来たようにも感じる。

内需か外需(輸出関連)かについて言えば、どうも、こういう括り方が、多少適切でない気がしてきている。
ここ銀行株がそろって上げている。言うまでもないが銀行株は内需株の代表的銘柄である(ということに通常なっている)。
これ以外のことも含めてであるが、私の見方としては、最近の内需叩き売りは、
内需を売って外需を買う
という流れととらえるのではなく、
最近(アベノミクス相場スタート以来と言い換えてもほぼいいだろう)
大きく上げた銘柄群を売って
大きく売り込まれていた銘柄群を買う
流れととらえるのが適切であり、的を射ているだろうということである。

ジャムコのように、2015年10月に高値を付け高値の3分の1以下まで下げて、ようやく立ち直りつつある輸出関連、
寿スピリッツのように、大きく下げたにもかかわらずなお下落基調が続き底値が見えない内需株
大東建託、日本ライフラインのように内需にもかかわらず強ばっていたものの、ここに来て力尽きたかのように下げ始めた銘柄

と、いろいろあるが、それでも、よくよく見ると、ほぼ、「大きく上げた銘柄群を売って大きく売り込まれていた銘柄群を買う」という流れととらえるとつじつまが合うように思う。
よって、今後は、とりあえず、この仮説に基づいて、ポートフォリオの組み替えや銘柄選択をやって行こうと思う。

さて、前稿で私は次のように書いた。

>MCJは、そろそろ一押しほしいところだが、押さずに行くか微妙なところだ。いずれにせよ、好業績、低PERのため、1000円乗せもあり得よう。

UACJは、なお材料が全く知られていないようなので、それが最大の魅力ともいえよう。ある程度のリスク覚悟なら、ここを買っても大きく報われる可能性があると思うので、勝負する手はあろう。
なじみのない社名だが、住友軽金属と古河スカイが合併してできた、世界3位のアルミ圧延メーカーである。今の地合いでも、また物色の流れの変化にかかわらず、買われそうなところも魅力だ。

エコスは19日の動きが重要だろう。ここで反発(できれば1200円乗せ)できるようだと、いよいよ今度は本物となる可能性が高まる。

19日の上記3銘柄の値動きはというと

MCJ 770▼8
759▼19まで下押したり783△5とプラスに転じたりして、結局小幅安となったわけである。想定内のほどよい動きと言え、上場来高値を更新したとはいえ、今期は上場来最高益(営業利益、経常利益とも)を大きく更新するのは必至であり、なお割安が顕著だ。
人気化してくれば、複合カフェ好調、秋葉原の社有地に「アパホテル」建設(2017年竣工予定)といった材料も脚光を浴びよう。
またVR関連でもある(これについては本稿の最後の方でふれる)。

UACJ 320△21(東証1部値上がり率5位)
どうして、ここまで急騰したのか必ずしもはっきりしないが、どうも国際商品市況がここ上げている流れを受けて、関連銘柄がそろって上げたことが好影響を与えたことは確かなようだ。大紀アルミ342△16、東邦亜鉛320△13、東邦チタニウム689△29なども上げている。
私が期待する材料についてはタイミングを見て書くつもりだが、押し目があればなお拾い場であろう。

エコス(推) 1210△34
「できれば」とやや高望みの株価として書いた1200円乗せをあっさり果たした。内需株ではあるが、こういう大きく上げたことは上げたが、いち早く調整に入った銘柄は悲観的にみる必要はなかろう。内需、外需の差はあるが、ジャムコと同様に考えればいいだろう。前に書いたように、チャートを見れば、本格的反騰に入るかどうかの局面にいる。業績上方修正となれば、一気に大きく上っ放れる可能性大とみるわけである。

繰り返しになるが、内需で、アベノミクス相場で大きく上げ、その後、ここに来て大きく下げたり、下げ始めている銘柄は、要注意だ。値惚れ買いは厳禁だろう。と言っても、ここで直ちに売りを進めているわけではない。そろそろ底に届きかかっているもの、業績を考慮すれば、早晩、それなりに戻りそうなもの等、いろいろだからである。

【VR関連に注目か】
ソニーは10.13日に「プレステVR」を発売する。詳しくは調べていないうえ、私の強くない分野の話なので、その辺は承知のうえで読まれたい。
「プレステVR」関連としては、いろいろ銘柄名が挙がっているが、株価は、まだどこもほとんど上げていないようで、今後のことであろう。ただし、どこまで盛り上がるかも、やや疑問ではあるが。

VR(仮想空間)関連となれば、エレコム(推)、MCJも当然、名前が挙がってくる。
エレコムがヘッドセット、VRグラスなどを発売済みで、今後、新事業として育成の方針であることは、当欄でも書いたことである。
MCJは、グループ会社が、Oculus Rift DK2、ヘッドマウント型のVRディスプレイを発売している。
注=Oculus Rift (オキュラスリフト)については、各自調べられたい。

8月21日 23時55分記




オリンピック疲れなので、ごく簡単に。
相変わらず為替相場に振り回され、物色も日替わりの相場が続く。

前稿で挙げたMCJ、エコス(推)、UACGは、エコスは一息いれたものの、MCJ、UACGは、そろって年初来高値を更新した。

MCJは、そろそろ一押しほしいところだが、押さずに行くか微妙なところだ。いずれにせよ、好業績、低PERのため、1000円乗せもあり得よう。

UACJは、なお材料が全く知られていないようなので、それが最大の魅力ともいえよう。ある程度のリスク覚悟なら、ここを買っても大きく報われる可能性があると思うので、勝負する手はあろう。
なじみのない社名だが、住友軽金属と古河スカイが合併してできた、世界3位のアルミ圧延メーカーである。今の地合いでも、また物色の流れの変化にかかわらず、買われそうなところも魅力だ。

エコスは19日の動きが重要だろう。ここで反発(できれば1200円乗せ)できるようだと、いよいよ今度は本物となる可能性が高まる。

8月19日 1時45分記
17日付け日経朝刊16面の 株にも「バーベル戦略」 という見出しの記事で某氏も言っているが「日本株の値動きは日替わりで不安定で、リスクを取りにくい」。
節目を突破していよいよ本格上昇かと思うとすぐ腰折れ、好決算で買われるかと思えば売られ逆に悪い決算で買われたりと、真面目に分析するのが馬鹿らしくなるほど、動きが読みにくい。

17日は、エランが大きく売り込まれた。前場は1220▼27で終えたわけだが、後場寄り前に1件2万株だったかの大量の売り物(おぼろげな記憶では1180円の指値)が出され、何とか1200円で寄ったものの大量の売り物が残りすぐ1180円まで下落、結局1205▼42と、前日と同じ下げ幅で終えたわけである。たいした理由がなくとも、誰か1人でも、こうした処分売りを出せば、こうした値動きになるわけである。
ただ、内需系の銘柄は明治HD、カルビーなどの製菓メーカーのほか、シノケン、朝日インテック、日本ライフライン、一蔵、大東建託、セリア、物語コーポレーション(順不同)等、大幅安になるものが枚挙にいとまないありさまである。日経平均、TOPIXがともに1%近い大幅高にもかかわらず、JQもマザーズも下げていることでも分かるように、日銀トレードと言うか、官製相場的な買いばかりで、インデックス投信以外みんなお手上げという状況であろう。

MCJは774円まであって767△41と連日の年初来高値更新。2014年12月に付けた786円高値を更新すると、青天井となる。
第1四半期決算からして、今期業績の大幅上方修正は必至。実質1株利益は85円~90円が期待できる。1000円大台乗せも人気次第ではありうる収益力水準である。

エコス(推)は、後場に入って人気化。1199円まであって1193△33。前場の出来高5900株に対し後場の出来高は18200株。後場の出来高を2倍すると36400株。これは1日出来高としては7.12日以来の水準である。何度も期待を裏切っているので、危ういものがあるが、早晩脚光を浴びる可能性は十分あろう。チャートを見れば分かるように、この銘柄、4月と10月に大きく上げていることが目立つ。これはこの時点で業績の大上方修正をしているからである。今回も、中間決算(2-8月期)発表の10月上旬に大幅高する可能性大とみる。6月、8月でダブル底を形成しており、チャート的にも、ここは大底圏から反騰に向かう初動段階と読める。10月を待たず、発車しかかっている可能性もあり、ここで乗車するのもありだろう。

NY外為で再び円高になっており(現時点で100.3円前後)、日経平均先物・大証夜間は166円安となっている。
「日替わりで不安定」な動きはなお続くと覚悟して取り組むしかない。

よほどの銘柄以外は手出し無用だろう。
というわけで、この閉塞状況で私が期待しているのは、MCJ、エコス、それにUACJ。UACJについては、確信がまだ持てないこともあり、まだ書かないが、興味のある方は、日経会社情報を読んで考えられたい。

8月18日 0時22分記



16日の相場は、円高が急速に進んだことで、後場に入って一気に下げ幅を拡大、日経平均は273円(1.6%)安の安値引けとなった。主力株より、むしろ小型株の下げの方がきつかった。なお内需株売り、輸出株買いの流れがあるのか、トヨタの下落率が1.3%と日経平均やTOPIXの下落率(1.4%)を下回ったのに、キリン(2.8%)、明治HD(1.7%)などの下落率は逆に上回っている。武田薬品にしても下落率は1.4%とTOPIXを上回る。
2部やJQの下落率は、それぞれ0.2%、0.4%と小さかったが、底堅いというより、人気離散で値動きも小さいということだろう。

円相場は、東証の引け後、さらに円高が進み、一時1ドル99.55円程度まで円高が進んだが、その後NY連銀ノダドリー総裁が来月の利上げもありうると発言、現在は東証立会終了時よりむしろ円安の100.4円前後となっている。
日経平均先物・大証夜間は、その割に値動きに乏しく、円高が最高に進んだ局面でも50円安前後、現時点で±0前後である。以前に比べ、日本株が為替相場に左右されにくくなっていることは確かであろう。

【業績絶好調銘柄が強い】
大半の銘柄が大きく値下がりする中、強さが際立ったのが、最近、あるいは15日に絶好調決算を発表した銘柄の強さである。
注=下表で経常利益の単位は100万円。予 は予想数字、それ以外は実績値。

日本ライフライン(中間期・経常利益=予647→1744)=5430△110
日本瓦斯(第1四半期・経常利益=予3438→予4310)=2622△9
音通(第1四半期・経常利益=予55→110)=31±0
MCJ(第1四半期・経常利益=1158→2111)=726△25

この中では、MCJが面白そうだ。高値754円まであったが、日経平均急落で726円まで押して引けた。通期業績の大上方修正がほぼ確定的と考えられる。その場合、配当性向20%を標榜しているので、大幅増配も必至だろう。

推奨銘柄で鳴かず飛ばずのエコス、エランも、今後の業績上方修正が必至とみるなら、今後見直される可能性大であろう。

エコス=第1四半期・経常利益=予652→792
エラン=第1四半期・経常利益=予280→予340→383

両社とも、このように第1四半期決算は大幅増益で着地したわけだが、通期業績は据え置いたままだ。据え置きは、珍しくないが、この2社の場合は、ちょっと違う。なぜなら以下のような業績予想になっているからだ。

エコス=前期3546、今期・予3550
エラン=前期591、今期・予600

要するに、第1四半期で、あれほどの大幅増益決算を発表していながら、今期業績については前期比ほぼ横ばいという期初の計画を全く修正しないという、理解しにくい超保守的予想を堅持しているわけである。
なおエコスは2月決算会社なので8月中間期決算が、10月上旬頃発表となろう。あわよくば8月下旬から9月半ばでの上方修正発表もありえよう。

8月17日 0時19分記
12日のNYダウが小幅安、為替もやや円高のなったこと等で、15日の相場は、主力大型株が幅広く売られる展開となった。東証1部は日経平均0.3%、TOPIX0.5%と、そろって下げた。業種別ではパルプ・紙、海運、非鉄金属などの下げがきつく、情報通信、食料品などは上げた。一方、2部、JQ、マザーズはすべてプラスだった。

こうした状況下、当道場銘柄は、おおむね堅調だった。
エレコムは2406円まであって2396△75。エラン(推)も1289△11と続伸、決算発表直前の水準を上回った。エコス(推)も1184△9と5連騰となった。日本瓦斯(推)は2645円まであって2613△84で、戻り高値を更新した。日本ライフラインも年初来高値にあと10円と迫る5670円まであって5320△220。しかし、日本瓦斯、ライフラインとも、私自身持ち株はなく、どこまで持ちこたえるか、どこで見切るべきかは、今回のような相場では特に難しい。
ベルーナ(推)は安寄り後670▼14まで下げたが切り返し終値は681△7。これで終値としては高値更新となった。この動きから判断すると、やはりなお上を目指しそうだ。昨年11月に付けた739円が当面の目標になりそうだ。これを更新できれば、昨年8月に付けた昨年来高値の779円が目標になる。

ここから、物色動向がどうなるか、なお見きわめられる状況にはない。
相変わらず、日経平均採用銘柄等の主力株と、内需系の中小型株のせめぎ合いが続くわけだが、やはり、決着をつけるというか命運を左右するのは、円相場だろう。
とりあえず、現在1ドル101.13円とやや円高傾向にある。こういう状況では小型の内需系有利となろう。この傾向が続くことを期待しつつ、相場がどう流れるか注意深く見ていきたい。

8月15日 23時33分記
NQに続きNYダウも史上最高値を更新(12日は0.2%安)と、アメリカはじめ世界の株式市場は、ここ堅調に推移している。原油先物相場も一時は40ドル割れもあったが、現在は堅調に推移、45ドルに接近している。

日本も堅調なわけだが、前稿で書いたように、日経平均採用銘柄、特に寄与度大の銘柄に物色が偏り、割安銘柄を丹念に調べ買うといった手法の成績は、なかなか成果を挙げていないというのが現状である。

とはいえ、いびつな相場はいずれまともな相場に回帰するものだという真理を信じ頑張りたい。
エラン(推)は12日、前日の下げ分をほぼ取り返す上げとなった。まずまずの好決算を10日12時00分に発表したアビストも10日1円高にとどまったものの12日は2280△154と急騰した。10日引け後、まずまずの好決算を発表した朝日インテックも12日4970△430と急騰した。日本ライフライン5100△115、日本瓦斯(推)2529△193、福井コンピューター2057△87、アトラ1237△37など、一時は悲観的状況に陥りかかった銘柄でも、復活の兆しを見せているものが結構ある。
こうした流れが、今後一段と拡大する可能性もそれなりにあろう。

エレコム(推)は、なお不安定な値動きが続くが、ポケモンGOなどなくとも割安なうえ、同関連で最も業績向上が期待されるのに株価は、この材料で最も上げていないと言っていいくらいの状況だ。逆に言えば、どう見ても、これはおかしい、時価は超割安となる。

ベルーナ(推)の動きが予想以上に強い。決算で大きく売られたのに、その後大きく反発、10日は年初来高値を更新して703円まで付けて反落したわけだが12日はすかさず684△14と反発した。
ネット通販へも展開、本格参入したホテル事業の収益化等もあり、来期予想実質PER8.5倍の株価は、株不足継続もあり、大きく見直される可能性を秘める。

エコス(推)のHPを久しぶりに見たら、「当社子会社による事業譲受に関するお知らせ」というIRがあった(8.01日付け)。
株式会社サンマリから宇都宮市内のトップマート3店舗を譲受、リニューアル改装のうえ、たいらやとして9.01日から06日に開店するという。エコスは今期新店5、退店4で純増1の予定だから、この3店舗増は大きい。こうしたニュースさえ見落とされるくらいで、実態が著しく過小評価されたまま放置されているわけである。ただ、株価は静かにここ4連騰しており、見直しの機は接近しているのかもしれない。

8月14日 23時44分記
12日の相場は、日経平均は185円(1.1%)高となり、16900円台を6.01日以来、約3ヵ月半ぶりに回復した。
とは言え、多くの投資家の実感とはかなり違うだろう。
一つは、NT倍率(日経平均株価の東証株価指数に対する比率)が12.78倍と1998年3月以来となる高水準になったことと関係する。これの意味するところは、日経平均採用の225銘柄の方が東証株価指数(東証1部上場全銘柄が対象)に対し、相対的に高くなったということである。
注=この20年で言うと、NT倍率は13.5倍強から2005年には9.5倍弱まで下落、2009年に10倍台を回復、以降は、ほぼ一貫して上昇、12.78倍になった。
黒田日銀は、発足間もなくから巨額のETF(上場投資信託)買いを継続しているわけだが、7.29日にはこれを年6兆円に倍増させると決定した。こうした中、日経平均採用銘柄、特に日経平均寄与率上位銘柄を物色しようという動きが顕著なわけである。
日銀のETF買いが、ほとんどが日経平均連動のETFのようで(日経新聞8.13日朝刊16面)、このようなことになるわけである。

日銀が上場投信を買うというのは、これにより、日経平均なりTOPIXが上昇することを期待してのわけだが、結果は、日経平均のみ突出して上げるという困った事態を生み出したわけである。ならば、買う対象をもっと工夫すればよさそうなものだが、日銀なり、そのアドバイス機関に株式投資にそう造詣の深い方がいないであろうから、そうはならないわけである。

日銀が、低PER銘柄等、企業価値と比し割安な銘柄を買うという基本方針を公表、何らかの手を打てばいいわけである。少なくとも日経平均連動型投信より東証株価指数(TOPIX)連動型投信を買い対象のメインにすれば、多少は現在の異常事態は改善する。それでも、この場合、時価総額上位銘柄=大型株偏重になるから、中小型株にも恩恵をと考えるなら、単純平均株価連動型投信を買えばいいわけだが、おそらくそういう投信はない。

カルビーは2015年4月に5700円の最高値を付けた時点でPERは(算出法でかなり変わるが)40倍を大きく超えた。その後3770円まで下落、現在は4465円。
今、日銀ETF買いで大きく上げるファストリの今期予想PERは名目値で89.8倍、実質値で81.1倍。
日経新聞は8.13日付けの朝刊16面の記事で、ファストリの予想PERは86倍とギャップ(13倍)やH&M(23倍)とは「比べようもない水準」とし、「株価は平然と過熱感の漂う水準まで上昇している。」とまで書いている。
ようやく気付いてくれたかと快哉を叫びたい反面、この記事を書いた方の株価への見方・分析力には疑問を感じざるをえない。
PER86倍というのが?今よく考えてようやく分かった。8.12日の株価38080円を名目1株利益424.2円で割ると89.8倍のわけだが、8.05日の株価36640円を使うと86.3倍になるのだ。8.13日の朝刊に掲載の株価・PERに関する分析記事で、8.05日の株価を、そうと明示せずに使ったわけである。どうも、新聞や雑誌等は、自らの記事を書いた日が古いことを悟られたくないのか、こういう姑息なことをよくやる。いつ時点の株価で算出したかを明示せよと言いたい。
これは記者あるいは新聞社・出版社の誠実さの問題で、さらに重要なのは分析力だ。

ファストリの決算期は8月末である。日経記事は2016年8月期の数字を使ってPERを算出しているわけだが、8.12日(記事はこの日の株価で論じている)現在、決算の予想数字は2017年8月期の数字を使うべきなのは、拙著で繰り返し力説していることである。これが2016年8月期と大差ないのなら大きな問題ではないが、大差がありそうなのである。
8.02日発表の国内ユニクロの7月既存店売り上げが前年同期比18.1%増となったこともあり、野村証券は、今・来期の業績予想を引き上げている。四季報オンラインも来期はV字型回復を予想している。
来期予想実質1株利益は野村1069円、四季報オンライン849円である。この数字で計算すると来期予想実質PERは、それぞれ35.6倍、44.9倍となる。日経の数字90倍(株価を8.12日の数字に更新して再計算)が、いかにとんでもない数字か分かろう。
こういうことは珍しいことではなく、過去にも似たようなことを書いた記憶がある。要するに、日本ではPERをしっかり理解、使いこなしている人はほとんどいないということである。だからまた、PBRなどという、およそ使い物にならない投資尺度がなお幅を利かせる一因にもなる。

話が本筋からそれてしまったが、言いたいのは、それでもファストリの株価は割高、かつての最高値を付けたときのカルビーのように、反落して当然ということである。
そしてもっと言いたいことは、株価尺度から見て真の割安銘柄が買われるまっとうな相場に早く復帰すべしということである。

8月14日 22時22分記

相場見通し等については、簡単に後刻書く予定。
エラン(推)は10日、12時00分に2016年12月期中間決算を発表した。
これを受けて、株価は、後場寄り付きから売られ、前場の終値1310円(前日比+26円)に対し30円安、前日比4円安のの1280円で始まり、結局、前日比81円安の1201円で終わった(安値引け)。

よほどひどい決算だったのだろうか。

7.13日付けで、私は以下のように書いている。

>今期の通期の経常利益は会社予想の6.00億円に対し8.00億円前後が期待できるのではないかということである。
その結果がある程度分かる中間決算の発表は8.10日の予定である。
現在の会社予想の3.4億円が4.0億円~4.3億円(私の予想は4.2億円)で着地すれば、株価には、かなりのインパクトになろう。この場合、通期予想を6.00億円で据え置くのもやや苦しく、通期予想も上方修正される可能性がそれなりにある。

実際の中間期の経常利益は3.83億円だった。「4.0億円~4.3億円」には届かなかったものの、会社の前回の上方修正した3.4億円予想をは12.6%上回った。詳細は後述するとして、実質的に、ほぼ私の予想通りの内容であり、通期業績も今後、上方修正は必至の状況になったと言っていいだろう。

①売り上げは中間期、前年同期比26.7%増だった。この伸びで行くと通期売り上げは93.80億円になる。会社予想88.46億円、四季報予想90.00億円を大幅に上回る。
②経常利益を同様な計算で予想すると通期は7.65億円になる。会社予想6.00億円、四季報予想6.8億円を大幅に上回る。
③「CSセット」導入施設は「100超計画」(四季報)と言うが、、中間期新規契約施設数72、解約施設数12で、純増60となった。このペースなら通期で新規契約施設144、純増120となる。四季報の「100超計画」が新規契約施設数、純増施設数のどちらを意味するのかはっきりしないが、いずれにせよ、どちらでも大きく上回っているわけである。
④東京オフィスを7.01日に開設したが、この費用は中間期に計上済みであろう。細かいことを言えば、熊本地震に関連して4月度1076人、5月度1262人の方にCSセット利用代金無償サービスを実施している。中間期にあったこの2つとも下半期には消滅、下半期はこの分も増益要因になる。通期の経常利益は単純計算で、中間期の経常利益3.83億円×2=7.66億円。これにこの増益要因分を加え8億円前後とみる私の予想が妥当なことが分かろう。

以上を総合判断すれば、同社の中間決算は、実質的には、まさに私が7.13日付けで予想した通りの内容と言っていいだろう。
通期の経常利益はシビアにみても7.7億円、常識的には8億円前後になろう。

株価は、例によって、決算内容の精査などなく、多少、期待ほどでなかったらしく(というよりただ反射的にかもしれない)、異常に売られたが、徐々に、上記のようなこと=実質的に素晴らしい決算、今期、最終的に大上方修正必至か=ということが知られていけば、大きく戻すこととなろう。

>当社が属する医療、介護業界につきましては、日本の高齢化率(総人口に占める65歳以上の人口の割合)は26%を超え、高齢化社会は確実に進行しており、当社のサービスに対するニーズはより一層強まっていくものと思われます。(決算短信)

時流に乗る好業績、高成長の企業の実質予想PERが今期(経常利益8億円として)18.4倍、来期(と言っても2017年12月期、同9億円として)16.4倍というのは、どうみても評価不足だろう。

8月12日 0時18分記